ある日メガソーラーが来た その①

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わたしの名前はとも(仮名)、どこにでもいる普通のおっさんだ。

40代なかばのおっさんだ。

 

外見はチビ、ハゲ、だけどデブではない。

子供相手の仕事が終わって帰宅したある日、

「こんばんは、XX社の愛知(仮名)です」とどなたかが訪ねてきた。

「少し、お時間よろしいでしょうか」

2人組の一人が丁寧に聞いてきた。

 

「はーい、だけどうちお金ないよ」

 

玄関からあげることもせず、話を聞くことにした、詐欺だったらどうしよう、警察の知り合いに相談しようかな、そんなことを考えていた。

彼らは、玄関で、おもむろに地図を広げ、ここがともさんの土地です。

「ふむふむ、たしかにうちの土地ですね」

この山林3ピツを貸して欲しいのです。などと説明し始めた。

「はあ?」おもいっきり不信な相槌をうち、地図をみた。

「太陽光発電所を作ることになりまして、この場所を借りたいのです。近所の熊本さん(仮名)にもかしていただいてます」

なんかいろいろ説明していたけど、いまいちピンとこなかった。あとで地区の区長の熊本さんに聞いてみよう、詐欺だったらどうしよう・・。

「元町長の福岡さん(仮名)や、元校長の長崎さん(仮名)にも土地を貸していただいてます」

「お~元校長の長崎さんね、いっしょにボランティアで放課後小学生の宿題などの手伝いをしたことがあるな~」

ふむふむ、長崎先生ね、あとで聞いてみよう、詐欺だったら・・(以下略

その後も長々と説明していた、話半分に聞いていたわたしは、だんだん疲れてきて、そろそろ話しを終わらせたくなった。

「それでぶっちゃけ、3町でなんぼくれるん?」

「いえ、ともさんの山は3ピツで1町なんですが、1町歩で、

年約70万円です」

「えっ」70まんん!

 

そしてそれが20年間つづきます。

「おおう」

マジですか、あの山が・・・

とりあえずその日は名刺をいただいて帰っていただいた。

「愛知さん(仮名)か~丁寧な人だったな」

詐欺だったら(以下略。

 

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