借金大好きhamasakiです。
確定申告の季節ですね。今年も私は数字と格闘しております。
今回は、**「パワコン全交換したんだけど、どう処理すればいいの?」**という太陽光投資家なら誰もが直面する問題について、私の実例をもとに徹底解説します。
結論から言うと、国税庁が認めている「30%特例」を使って、初年度で423万円を経費化できました。
「そんな方法あるの?」「税理士に聞いても知らないって言われたんだけど?」
そういう声が聞こえてきそうですが、これ、国税庁の基本通達にしっかり書いてある正式な方法です。
今回はその全貌を、忖度なしでお伝えします。
私のパワコン交換の実態
まず、私のケースを公開します。
発電所の概要
- 購入時期:2017年(中古購入)
- 購入価格:2区画合計 4,100万円
- 耐用年数:14年(中古資産の簡便法で計算)
- FIT単価:24円(2014年連系)
- FIT残存期間:交換時点で9年
区画構成
| 区画 | 容量 | 旧PCS構成 | 新PCS構成 |
|---|---|---|---|
| 区画1 | 49.5kW | 9.9kW×5台 | 4.95kW×10台 |
| 区画2 | 39.6kW | 9.9kW×4台 | 4.95kW×8台 |
| 合計 | 89.1kW | 9台 | 18台 |
パワコン交換の内訳
| 項目 | 金額(税込) |
|---|---|
| 工事費 | 209万円 |
| パワコン費用(18台) | 200万円 |
| 電力会社工事負担金 | 107万円 |
| 合計 | 516万円 |
理由は単純です。保証期間が切れたから。
故障前の予防的交換です。機能は特に上がってません。台数が倍になったのは、小型化による分散化(信頼性向上)が目的です。
税理士に相談したら「17年償却」と言われた話
最初、税理士に相談しました。
税理士の見解:「新品パワコンだから17年償却ですね」
計算してみました。
パワコン交換費用:409万円
17年償却:409万円 × 0.059 = 約24万円/年
初年度経費:24万円(パワコン)+ 7万円(工事負担金)= 31万円
「31万円?ふざけんな!」
失礼、つい本音が出ました。
516万円も使って、初年度で31万円しか経費にならない?
しかもこの発電所、FIT残り9年ですよ。17年もかけて償却してたら、FIT終わってますよ。
「もっといい方法ないの?」
そう思って、国税庁の通達を自分で読み込みました。
発見!国税庁が認める「30%特例」
そしたら見つけたんです。**法人税基本通達7-8-5(個人事業主は所得税基本通達37-14)**に書いてある「資本的支出と修繕費の区分の特例」。
30%特例とは?
要約すると、こういうことです。
「修繕費か資本的支出かよく分からん!」という支出については、30%を修繕費(一括経費)、70%を資本的支出(減価償却)として処理してもOK
しかも、事前届出も申請も一切不要!
30%特例を使うための条件
調べた結果、条件はたった2つでした。
条件①:「明らかでない金額」であること
以下の形式基準に該当しない場合、「明らかでない」と主張できます。
- ❌ 20万円未満
- ❌ おおむね3年以内の周期で行う修理
- ❌ 60万円未満
- ❌ 前期末取得価額の10%以下
私のケース
パワコン交換:409万円
前期末取得価額(本体簿価):1,689万円
10%:168.9万円
409万円 > 168.9万円 → 形式基準に該当せず
✅ 「明らかでない」に該当!
条件②:「継続適用」を前提とすること
「今後も同じ処理方法を使います」という意思があればOK。
**事前の届出は不要。**確定申告時に処理するだけ。
30%特例の計算方法
実際に計算してみます。
Step 1:30%と10%を比較
【30%計算】
パワコン交換費用:409万円
30%:409万円 × 30% = 122.7万円
【10%計算】
前期末取得価額(本体簿価):1,689万円
10%:1,689万円 × 10% = 168.9万円
いずれか少ない金額:122.7万円
Step 2:修繕費と資本的支出に区分
【修繕費(一括経費)】
122.7万円
【資本的支出(減価償却)】
409万円 - 122.7万円 = 286.3万円
Step 3:資本的支出部分の償却
私の発電所は中古購入で残存耐用年数6年です(14年 – 8年経過)。
資本的支出:286.3万円
残存耐用年数:6年
年間償却額:286.3万円 ÷ 6年 = 47.7万円
初年度で経費化できた金額
内訳
| 項目 | 金額 |
|---|---|
| ①旧パワコンの除却損 | 246万円 |
| ②新パワコン修繕費(30%) | 122.7万円 |
| ③新パワコン減価償却(70%÷6年) | 47.7万円 |
| ④工事負担金償却(15年償却) | 7.1万円 |
| 初年度合計 | 約423.5万円 |
17年償却だと31万円だったのが、30%特例で423万円に!
差額:約392万円
この差、デカくないですか?
旧パワコンの除却損も忘れずに
ここ、意外と見落とされがちなんですが、旧パワコンの残存簿価を除却損として一括経費化できます。
計算方法
【購入時のパワコン価格推定】
設備全体:4,100万円
パワコン部分(12%と仮定):492万円
【14年定額法での償却】
年間償却額:492万円 ÷ 14年 = 35.1万円
8年分の償却:35.1万円 × 8年 = 280.8万円
残存簿価:492万円 - 280.8万円 = 211.2万円
【仕訳】
(借方)固定資産除却損 211.2万円 /(貸方)機械装置 211.2万円
この除却損だけで211万円が初年度に経費化できます。
17年償却 vs 30%特例の比較
数字で比較すると、こうなります。
| 処理方法 | 初年度経費 | 2年目以降 | メリット | デメリット |
|---|---|---|---|---|
| 17年償却 | 約31万円 | 31万円/年 | 税務リスク最小 | 経費化が遅すぎる |
| 6年償却 | 約314万円 | 75万円/年 | バランス良好 | 説明が必要 |
| 30%特例+6年 | 約423万円 | 55万円/年 | 初年度最大 | 処理がやや複雑 |
FIT残り9年の発電所で、17年かけて償却とか、ありえないでしょ。
税務調査対策も万全
「そんな方法、税務署に認められるの?」
そう思う人もいるでしょう。
でも、これ国税庁の基本通達に明記されてる正式な方法です。
説明ロジック
税務調査で聞かれたら、こう答えればOK。
- パワコン交換費用409万円が発生
- 保証期間切れのため交換(機能向上ではない)
- 修繕費か資本的支出か判断が困難
- 所得税基本通達37-14を適用
- 30%を修繕費、70%を資本的支出として処理
- 今後も継続適用の方針
保管すべき書類
- ✅ 見積書・請求書(工事内容の詳細)
- ✅ 工事完了報告書
- ✅ 旧パワコンの撤去証明
- ✅ 保証期間切れの証明(メーカー保証書)
- ✅ 「機能向上ではない」ことの説明資料
これだけ揃えておけば、まず問題になりません。
会計処理の実務
交換時の仕訳
【旧パワコンの除却】
(借方)固定資産除却損 2,112,000円 /(貸方)機械装置 2,112,000円
【新パワコンの取得】
(借方)機械装置 4,090,000円 /(貸方)普通預金 4,090,000円
(借方)繰延資産 1,070,000円 /(貸方)普通預金 1,070,000円
【決算時の振替】
(借方)修繕費 1,227,000円 /(貸方)機械装置 1,227,000円
決算時の減価償却
【新パワコン(資本的支出部分70%)】
(借方)減価償却費 477,000円 /(貸方)減価償却累計額 477,000円
【工事負担金】
(借方)繰延資産償却 71,000円 /(貸方)繰延資産 71,000円
青色申告決算書への記載
損益計算書
【経費の部】
修繕費:1,227,000円(30%部分)
減価償却費:477,000円(70%部分÷6年)
繰延資産償却:71,000円(工事負担金)
減価償却費の計算欄
資産の名称:パワコン(新18台)
取得価額:2,863,000円(70%部分のみ)
耐用年数:6年
本年分の償却費:477,000円
備考欄:「資本的支出と修繕費の区分の特例適用(30%を修繕費計上)」
なぜ税理士は30%特例を知らないのか?
実は、税理士に相談しても「そんな方法知りません」と言われることがあります。
理由①:太陽光発電の実務経験がない
多くの税理士は、太陽光発電の実務経験が少ない。
特に中古購入した発電所のパワコン交換なんて、ニッチ中のニッチ。
理由②:保守的な判断をする
税理士は税務リスクを嫌います。
「17年償却が一番安全」という保守的な判断をしがち。
理由③:国税庁の通達を読み込んでない
正直、税理士も全ての通達を暗記してるわけじゃない。
「法人税基本通達7-8-5」なんて、マニアックな条文は見落とされがち。
私が30%特例を選んだ理由
最終的に、私は30%特例を選びました。
理由①:初年度の経費化額が最大
初年度経費:約423万円
(除却損246万円+修繕費123万円+減価償却54万円)
キャッシュフローが改善します。
理由②:FIT残存期間との整合性
FIT残り9年の発電所で、17年かけて償却するのは不合理。
6年償却なら、FIT期間内に大部分を回収できます。
理由③:税務上認められた方法
国税庁の基本通達に明記されてる正式な方法。
税務リスクは低い。
まとめ:パワコン交換で損しないために
ポイント①:30%特例は事前届出不要
確定申告時に処理するだけ。
今からでも間に合います。
ポイント②:除却損を忘れずに
旧パワコンの残存簿価を除却損として一括経費化。
これだけで200万円以上経費化できるケースも。
ポイント③:税理士に丸投げしない
税理士も万能じゃない。
自分で国税庁の通達を読み込むことが重要。
ポイント④:継続適用の意思を持つ
「今後も同じ方法を使います」という意思があればOK。
最後に
516万円使って31万円しか経費にならないなんて、ありえない。
でも、国税庁が認めてる方法を使えば、初年度で423万円経費化できる。
この差、知ってるか知らないかだけです。
もちろん、最終的には税理士に確認してから実行してください。
でも、税理士に「こういう方法があるらしいんですけど」と提案できるかどうかで、結果は大きく変わります。
情報は武器です。
確定申告、頑張りましょう。
借金大好きhamasakiでした。
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