借金大好きhamasakiです。
出力制御の話になると「結局どれくらい引かれるのか分からない」という声をよく聞きます。
実際問題、よくわかりません。
同じ管内でも地域によって実制御量は違うという話も聞きます。
一方で、代理制御は一律なので大体の傾向を見ることができます。
資源エネルギー庁のワーキンググループ資料を見ると、電力会社ごとの抑制予測が一応数字で出ています。
見通しなので確定された数値ではないんですけどね。
ですが参考になる数値はこれしかないのでこれをベースにしていきます。
今回は、その中でも分かりやすい九州電力を例に、オンライン制御を入れた方がいい人を整理します。
まず押さえておきたい代理制御とオンライン制御の違い
太陽光の出力制御には二種類あります。
代理制御とオンライン制御です。
代理制御は、オンライン制御装置が付いていない古いパワコンを対象にした、いわば平均値による天引きです。
実際には止められていない時間帯も含めて、机上で抑制率が適用されます。
オンライン制御は、実際に指令が来た時間だけ出力を止める実制御です。
止まる時間はありますが、止まらなくていい時間まで引かれることはありません。
この差が、そのまま売上差になります。
九州電力管内の抑制予測を見てみる
資源エネルギー庁WGに掲載されている九州電力の資料を見ると、非常に分かりやすい数字が出ています。
全体の抑制率は6.9%です。
しかし内訳を見ると話が変わります。
| 区分 | 抑制率 |
|---|---|
| 全体平均 | 6.9% |
| 代理制御 | 約13% |
| オンライン制御 | 約7.3% |
同じ九州電力管内でも、代理制御とオンライン制御では約5〜6%の差があります。
売上250万円の発電所で何が起きるか
ここからは実務の話です。
年間売上が250万円程度の発電所を想定します。
| 項目 | 金額 |
|---|---|
| 年間売上 | 250万円 |
| 代理制御13% | 約32.5万円 |
| オンライン制御7.3% | 約18.3万円 |
| 差額 | 約14万円 |
代理制御のままだと、毎年14万円前後を余計に引かれている計算になります。
FIT残年数が10年あれば、約140万円の差です。
パワコン交換費用はどのくらい?
次に考えるのがパワコン交換費用です。
今回は多めに見て300万円とします。(私は200万円くらいでした)
単純に抑制差額だけを見ると、10年で140万円なので全額回収には足りません。
ただし、話はここで終わりません。
保証切れパワコンの現実
10年を超えたパワコンは、現場ではだいたい年に1台くらい壊れ始めます。
修理費用は1回あたり20万円から30万円が相場です。
仮に
- 年1回
- 修理費25万円
- 10年間
とすると、250万円です。
パワコンを新しくすればメーカー保証に入れます。
自然故障による修理費はほぼゼロになります。(雷や事故はメーカー保証対象外)
キャッシュフローで見るとどうなるか
ここまでを整理します。
| 項目 | 10年間 |
|---|---|
| 抑制差額回復 | 約140万円 |
| 修理費削減 | 約250万円 |
| 合計効果 | 約390万円 |
| パワコン交換費用 | 300万円 |
単純計算でも、キャッシュフローはプラスです。
しかもこれは九電の代理制御が前提の話です。
今すぐオンライン制御を検討した方がいい人
条件はかなりはっきりしています。
- 九州電力管内(代理制御とオンラインの落差がある人)
- 代理制御対象
- パワコンが10年以上経過
この条件に当てはまる人は、すでに毎年お金を落としています。
逆に今は動かなくていい人
- 抑制がほぼ無いエリア
- オンライン制御済み
- パワコンがまだ新しい
この場合は慌てる必要はありません。
結論
オンライン制御は制度対応ではありません。
収益改善とリスク低減を同時にやるキャッシュフロー改善です。
抑制率が何%かだけ見て
制御方式を見ていない人は
だいたい損をしています。
今日もどこかで
代理制御にしっかり引かれながら
「まあ仕方ないよね」と言っている発電所があります。
それがあなたの発電所でないことを願っています。
借金大好きhamasakiでした。
代替機、後継機、交換工事やさんの手配などご質問がありましたらご連絡ください。
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