昨日の地元紙にいきなり出てきたこのニュース。
新潟県では再生エネの導入量が2016年度末で約32万4千キロワットと全国43位に低迷しており、県は導入促進に取り組んでいる。しかし、送電網の問題が解消されなければ、既に計画されている分を超える規模の導入は進まないのが実情だ。
東北電の公表資料では、県内にある同社の基幹送電網約70本全ての空き容量がゼロだった=図参照=。より低圧の送電線や変電所も同様だった。昨年10月からこうした状況になっているという。
東北電新潟支店は「(12年7月の)再生エネ特措法施行以降、送電網への接続申し込みが相次ぎ、県外とつながる基幹系統がいっぱいになったためだ」と説明する。
新潟支店によると、本県には東北電関連施設だけで発電出力が計約700万キロワット分あり、県内需要は計約300万キロワット分のため、残り400万キロワット分を既存の3本の基幹送電網で県外へ送っている。再生エネによる発電量約50万キロワット分が加わったことで、県外への基幹送電網が送電能力の限界に達したという。
(中略)
一方、県内では、東京電力柏崎刈羽原発用の送電網に大容量の空きがある。東電グループで送配電事業を担う東電パワーグリッド(PG)の公表資料によると、柏崎刈羽原発から首都圏へ電気を送る2本の基幹送電網の空き容量は、原発7基が再稼働した場合でも計410万キロワット分に上る。
記事の構成としては
新潟県は再エネが全国43位
でも送電網はいっぱいになっちゃった
だから再エネはもう繋げないよ
だって需要がなくてしかも東北電力の送電網はもういっぱいだから
あるとしたら東京電力の原発用送電網だけだよ
という構成。
本当に再エネは繋げないのか その1
実際に東北電力に20回ほど電話して聞いてみました。(JPEAの10分の1位つながらなかった)
結論としては・・・
大容量のものは繋げない
低圧や余剰は問題なく受け入れ可能
というものでした。
これは個人的には予想通りの回答。
まず家庭用の余剰の売電に関しては問題なく受け入れるだろうと予想していました。
となると東北電力のルールからいくと低圧も受け入れざるを得ません。
なぜなら東北電力には低圧の全量売電は存在しないからです。
全量売電なのに余剰契約!? 東北電力と東京電力の低圧太陽光発電
本当に再エネは繋げないのか その2
この記事の誘導に乗っかるとすると「東北電力の送電網ではなく、東京電力の送電網を使えば(仮に高圧太陽光でも)受け入れは可能ではないか?」という論理になります。
東京電力は柏崎刈羽原発の6号機と7号機を動かそうとしています。
それに対し、柏崎市長は「1〜5号機の廃炉計画を持ってこないと検討しない」と答えています。
廃炉計画未回答なら「再稼働認めない」 市長、東電に通告 /新潟
1〜5号機が廃炉を決定すれば送電網は一気に開きます。
また、廃炉にならなくても、新潟日報記事には「7基稼動しても410万キロワット空いている」と言っています。
これは実際は電力会社が「予備」としてわざと開けている分になりますから今の流れでは受け入れにはつながらない分です。
例えば送電線のトラブルがあった時に回避するための冗長性ですから。
本当に再エネは繋げないのか その3
その冗長性問題について「そこまで冗長性を持たせる必要はあるのか?事実上の社会インフラであり国民財産である送電網はもっとフレキシブルに使えるべきではないのか?」と問題提起しているのが京都大学の安田先生です。
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恥ずかしながらこちらはまだ読めていないのでこれから読みます!
日本では「送電網の増強費用は再エネ事業者が負担するのが当然」という論調ですが、安田先生はそこにも問題提起をしてくれています。
「再エネの導入は国民への便益である。火力、原子力を動かすのは表面上安いと見えても、実は外部不経済部分が存在する。であれば社会全体で見れば再エネが安いのは世界の常識。」
これはとても勇気づけられる論理構成です。
僕たちが身銭を切ってリスクを背負ってやっているのは環境(社会の役にたつ)と自分の懐にやさしい(投資効果がある)からです。
公害を発生させ、その処理コストを一切持たないような構造とは全く異なることは明白で、社会に便益がある産業なのです。
それが太陽光の魅力であり、社会的存在意義です。
ここは絶対に忘れてはいけませんね。
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