中国のパネルメーカーセラフィムがJapanSolarと共同で福島県に工場を新設しました。
夏に稼働したので見てきました。
原発事故の避難指示が解除されたのが2015年9月。
ちょうど2年前になります。
国の補助金やセラフィムの技術提供を受け、Japan Solarが福島に工場を出した形です。
この工場では通常の結晶系モジュールと、セルを分割し、集積度を高めたEclipseという特殊モジュールの2種類を製造しています。
当然写真は撮れません(苦笑)
Eclipseは何が特殊なのか?
セルは結晶部分とバスバー部分(線)で形成されています。
発電するのが結晶部分で、電気を集めているのがバスバーの部分です。
バスバーを増やすと効率よく電気を集めてくれますが、発電する面積は落ちてしまいます。
発電効率を高める上で、これはジレンマです。
エクリプスはこのジレンマを解決した構造になっています。
いい画像がなかったので雑に図を作りました(苦笑)
実際にはセルにはバスバーが入り、発電しない部分があります。
しかし右側のEclipseモジュールはセルを5分割し、バスバーに当たる導電部分を隣のセルの下に潜り込ませます。
わかりやすくするため上下をずらして書いていますが、実際はずれてはいません。
分割したセル同士をオーバーラップさせ、表面はほとんど結晶部分が占めるモジュールが完成します。
1枚目の写真がまさにその状態です。
60セル型のパネルに68枚のセルを充填するような形になります。
セラフィム Eclipseの特徴
・国産です
・価格は中国最安値並み とは言いませんが、台湾、韓国産レベルです
・3度のEL検査とジャンクションボックスへのシリコン充填などしっかりとした作り込み
・セラフィム機器を使った最新工場
・楢葉町を中心に福島の人たちを70人雇用している
こんな感じでしょうか?
国産の品質で、中国式の最新工場のものが安く手に入るという形です。
ということで私は結果的に楢葉町に行ってきた。
楢葉町はサッカーの街。
東京電力が敷地を提供した日本サッカー協会のトレーニング施設「Jビレッジ」がある場所です。
現地は人が戻り始めたところですが、野生化したイノシシやイノブタが歩いていたりするらしく、出歩くのはちょっと危険とのことでした。
私は次の予定があったので駅まで徒歩で行こうと思っていたんですが、工場の方が「危ないから」ということで親切に送っていただけました
竜田駅に着いたところで目の前の酒屋さんの自動販売機でビールを買おうと思ったんですが、自動販売機は稼働していませんでした。
(写真を取り忘れました)
道路から見る景色には除染した土壌と思われる廃棄物がたくさんある状態でした。
復興
と言葉にすると2文字ですが、とても重いことばです。
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