昨日のブログの続きです。
昨日、NEDOの日射量データの見方とその評価、そしてピークカットへの影響について書きました。
今日はもう少しマニアックな見方をご紹介しようと思います。
まずは日射量データベースです。
ここで例えば三重県津市のデータを見てみましょう。
ここの年間発電データはこのような形です。
ここで注目すべきは日射係数が4前半以下の月です。
今回のデータでいうと9月〜3月です。
この時期はピークカットはありませんから日射がもろに効いてきます。
10度で設置した場合の日射ピーク以外の平均売電は
さて、10度で設置した場合の日射ピーク(4月〜8月)以外の月の平均日射量はというと・・・
計算すると3.38でした。
仮に99kWの発電所を作ったとすると一月あたり15万3千円の売電ということになります。(18円消費税なしで計算)
20度で設置した場合の日射ピーク以外の平均売電は
では20度の場合はどうでしょうか?
平均すると3.67です。
同様に99kW18円の発電所だとすると1月あたり16万6千円。
その差は1.3万円です。
年間にすると9.1万円。
二十年間では約180万円の差額です。
この計算がリアルに成り立つのはどんな状況か
自分で権利を持っている人はもうピンときてると思うんですが、このケースが成り立つのは「自分で過去の権利を持っていて、パネルを最新モデルに変更した場合」です。
例えば280Wで申請していたものを360Wに変更するとします。
360枚必要だったものが280枚でよくなってしまうのです。
必要な面積が少なくて済むのですが、過去の認定は動かせませんからパネル枚数を減らさざるを得ません。
その時、こういった考え方で、どこを最適化するとより良い収支になるかを考えることができるのです。
これまでは春〜夏のピークをもれなく発電するように最適化してきました。
しかし、そういった形で最適化されている発電所のパネル性能が大幅に上がってしまった場合、今度は「冬の発電に角度を合わせて最適化する」という作業を行った方が発電収支が良くなるということが起こりうるのです。
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