人口が増え続けています。
原油には限りがあると言われています。
果たして今後僕らが使うエネルギーの価格はどこまで上がっていくでしょうか?
ムーアの法則という単語を聞いたことがある人は多いとおもいます。
これはインテル社の創業者のひとりであるムーア氏が書いた論文で生まれた考え方で
コンピュータ上の集積回路の数は18ヶ月で倍になる
という考え方です。
簡単にいうとコンピュータは3年で4倍賢くなります。
この効果は指数関数的に効いてくるので後々恐ろしいことになります。
6年で16倍。
9年で64倍。
12年で248倍。
15年で約1000倍になります。
コンピューターがものすごい勢いで安くなり、生活のあらゆるところに組み込まれているのも納得ですね。
一方、太陽光発電の擬似ムーアの法則をご存知の方はどれくらいいらっしゃるでしょうか?
サンパワー社の創設者リチャード・スワンソンが発見したスワンソンの法則と呼ばれています。
こちらは太陽電池の価格は業界の生産能力が倍増するごとに2割ずつ下がる傾向があるとしています。
1976年には1Wあたり60ドルだったものが、2013年には1Wあたり0.66ドルになったとされています。
(以上 限界費用ゼロ社会)より
もちろん購入する規模や為替や場所によって価格は異なります(苦笑)
なんですが、マクロに見るとこの法則は当てはまっているというのが現実です。
さて、ちょっと問題なのはこの法則が時間で区切られているのではなく生産能力で区切られている点です。
果たして太陽光パネルの生産能力はどこまで伸ばせるのでしょうか?
パネルメーカーは大規模化して需要を超えた生産設備を持ってしまい、逆に経営が悪化してしまうことが多い不思議な業界です。
今後パネルの需要はアジアやアフリカになってくるのではないでしょうか?
中国や西アジア(インド周辺)東南アジアあたりは電力需要はいくらでもあります。
パネルが導入される余地はまだまだあると思います。
第一あの辺は日射量が膨大です。
1枚のパネルから取り出せるエネルギー量が倍だとしたら、売電価格は日本の半分でも割りが合う計算になります。
と考えると、太陽光パネルの製造はまだまだ続くと予想されます。
逆に日本のFIT投資よりもアジアアフリカへのFIT投資の方が利回りがよく安全になってくる可能性も出てきます。
そうなってきたときに、日本の電気料金はどうなってくるでしょうか?
原油価格(原油の需要)は今よりもさらに下がっている可能性があります。
主にプラスチック原料とアスファルトやジェット燃料での用途がメインになってくるかもしれません。
先ほどの「限界費用ゼロ社会」と言う本は著者こそ違いますが大ヒットした経済本「フリー」の続編ともいうべき本です。
「フリー」の趣旨は簡単に言うと
・インターネットの世界(ビットの世界)は限界費用がゼロのものがほとんど
(例えば電子書籍を1冊多く転送するコストはほぼゼロ)
・その場合、爆発的に普及するものは市場圧力もあり価格はゼロに近づこうとする
というものでした。
一方でこの限界費用ゼロ社会と言う本は(まだ半分しか読んでませんが)
・インターネットでなくても限界費用がゼロと見なせるものがある
・例えば太陽光発電や風力発電である ⇨ エネルギーはタダになる?
・例えば3Dプリンタによる物の作成である ⇨ モノづくりのハードルが一気に下がる?
・例えばMOOCによるインターネット大学である ⇨ 教育機会も一気に増える?
このような物が普及し第3次産業革命が起こりかけている
という物です。
果たして僕らの世界はこの道を進むのでしょうか?
この記事の題名に戻りましょう。
電気料金は上がるでしょうか?下がるでしょうか?
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