先日NHKの「サイエンスZERO」と言う番組で「発電菌」という菌が取り上げられていました。
読んで字にごとしなんですが発電する微生物の番組でした。
概要は1990年代にニューヨークの湖の底から発電する微生物を発見したというもの。ほとんどの生物は代謝の上で電気(自由電子)を作り、それを運動などに使っています。発電菌はその電子を直接体外に排出できる微生物です。
周囲にある金属(鉄鉱石など)にその自由電子をなすりつけていきます。
その自由電子を陰極側とし、陽極と海路接続すると見事電気回路となり、発電菌のいる場所がまさかの電源となります。
番組上では複数の菌を使い田んぼを電源とし、植物の根から出てくる副生成物(乳酸など)を代謝材料とていました。つまり簡単に言うとこれは「燃料電池」です。田んぼを燃料電池にする発明です。
現段階では田んぼを使って音楽プレーヤーの電源になるといったレベルでソーラーシェアリングによる発電の方が収益性は圧倒的に高いです。
この話をきいて僕が思うことは「将来のエネルギー事情はどうなるか本当はわからない」ということです。
僕は39歳ですが、僕が10歳の頃、すでに石油は30年で枯渇すると言われていました。今現在では40年と言われていますでしょうか?いや、むしろ「本当のところはよく分からないんだよね・・・」と本音で語られるようになってきました。
実際今は化石燃料に関しては枯渇問題よりCO2問題の方が多く語られています。
近年ではアメリカでシェールオイル・シェールガスの開発がおこり、その余波で原油価格は大幅に下がりましたし、ヨーロッパで天然ガス価格も下落しています。また、ロッキード社が開発している小型核融合炉など将来的にエネルギーのイノベーションを起こす可能性がある技術は他にもたくさんあります。
日本では相変わらず高コストな液化天然ガスや、それ由来の電力など高コスト体質の発電が続いていますが世の中ではもちろんそうでない世界もたくさんあります。
僕が2月に見てきたアイスランドは電力コストは日本の4分の1でした。しかも100%再生可能エネルギーです。その格安で豊かな電力を使ってアルミ工場などを誘致し、GDPを一気に押し上げています。(2015年一人当たりのGDP世界11位 日本は26位)
エネルギーが地域を変える力を持っているのは間違いありません。
微生物や植物の力で発電することができるのであれば雨が降り、国土の多くが森林である日本にとってはかなりありがたい話です。
今後に注目です。
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