岡山県美作市が太陽光発電パネルに対する課税を検討しています。
案を読むとパネル1平米につき年50円や、1kWhあたり年300円などという記述が見受けられます。
おそらく1kWhあたりというのは1kWあたりの間違いでしょう。
低圧で10万kWh発電すると3000万円の課税になってしまいます。
なぜ美作市はパネル課税を検討しているのか
美作市が2月18日に出しているこちらの資料によると
美作市の貴重な財源である自然環境と生活環境を将来にわたって維持していくことが大きな課題となっています。
これまで美作市及び美作市民が維持してきた本市の良好な自然環境や生活環境を利用して事業を行う太陽光発電事業者に対して、自然環境や生活環境の維持向上に必要となる費用を新たな市税(法定外目的税)として負担してもらう仕組みについてご審議いただきますようお願いいたします。
税収の使途
環境の保全と防災対策、及び市民生活の維持向上等
と記載されています。
また4月18日の資料によると
不測の事態に備えるために基金に積み立てることは大賛成です。
太陽光パネルが次々と設置されていますが環境破壊が心配です。
パネル廃棄物の撤去に関して基金を積んでおくことを特に要望します
と議論されています。
なるほど。
美作市の市議の皆さんは太陽光発電に対して相当ネティブなイメージを持たれているということがよくわかります。
美作市のパネル課税はここが間違っている
4月18日に議論されているポイントを見ると
・撤去に対する積立金
・太陽光発電所が次々と設置されることに対する環境破壊
に対応するための税金だということになります。
まず撤去費に関してですが、これは発電事業者が担保することが義務付けられています。
エネ庁の方でも「外部積み立てによる徴収」何てものも議論されていますが、市が税金として積み立てた場合、果たしてそれは撤去に対して有効に作用するのでしょうか?
正直に自分で積み立てた人が馬鹿を見るだけです。
不法投棄は全く別の問題ですからそこで議論する必要がありますし、そもそも20年の全量買取制度が終わった後も多くの事業者は売電事業を続けるはずです。
エネ庁で積み立て、事業者が積み立て、市が税金として徴収して積み立てたら・・・
無駄なお金がどんどん積み上がるだけで塩漬け資金が増えるだけです。
また、環境破壊に対してですが、まず第一に、太陽光発電所は環境に良いと言うのが大前提です。
化石燃料や原子力発電が出すCO2や放射性廃棄物を出さずにクリーンなエネルギーを作ることができます。
当然、それらを処理する設備や負担が必要のない発電所なわけですから経済的にも合理性が極めて高い発電システムと言えます。
従来の火力や原子力はこれらのコストをある意味未来に先送りしているわけです。
一方で、美作市の市議の皆さんがマイナスイメージを持たれているのは山を切り開いたような大規模太陽光であろうことが資料から読み取れます。
確かに森を切り開いて発電所を作るのは本末転倒というか環境負荷は間違いなくあります。
こういった問題は「ここは発電所を作っていい」「ここはダメ」といったようなゾーンニングを進めていくべきではないでしょうか?
すでに稼働している発電所に対して一律にパネル税をかけることで、これらの問題が解決できるとはとても思えません。
そもそも太陽光発電所は市の財政に貢献している
もう一つ、忘れてはいけないのは太陽光発電事業はすでに市の財政には貢献しているということです。
簿価に対して1.4%の償却資産税が発生しますし、土地に対しても固定資産税が発生します。
しかも、元々が農地や荒廃地だった場合、太陽光発電所がたった後は土地の固定資産税が数倍に上がるという謎の現象があるため、実は結構な金額を納めることになります。
2000万円の発電所を所有した場合、20年で200万円近い金額を市に納税することになるはずです。
それまで全く価値を生まなかった土地が、納税が可能な土地に変わったわけですから市の財政という面からも太陽光発電所は相当貢献していると言えるはずです。
環境に貢献し、市の財政に貢献している太陽光発電所を無駄に迫害するべきなのか?
温暖化が進む今、世界は再エネに対する投資を続けています。
そんな中で日本は何故か「再エネ憎し」「なんか変なのができた」という方向に議論が行きがちです。
美作市が残したいという「良好な自然環境」や「良好な生活環境」はエコでクリーンな太陽光発電所はむしろ必須なはずです。
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今日も素晴らしい記事ですね。
しびれました。
美作市に政策提言お願いします。