両面パネルの盲点 低圧単相パワコンとの相性が悪い

両面パネル(72セル型)を低圧太陽光発電で使う場合の盲点があります。

それは低圧単相PCSとの相性が悪いということです。

 

<訂正>

この記事のように特殊なバイパスダイオードを入れる必要が出てきます。

【解決 過積載可能!】SMA両面問題についてメーカーから正式回答をもらえました。

<訂正ここまで>

一般的に、通常の単相PCSの場合、1入力端子スクリーンショット 2021-09-08 17.48.26当たりの許容電流値は10A以下であることが多いです。

 

例えばSMA5.5kWモデルを見てみましょう。

1MPPTあたり18Aという記載です。

このパワコンは2MPPT回路、合計4入力端子です。

つまり18Aの入力電圧を2つの端子で分けますから、実質9Aが制限値です。

 

代表的な両面72セルタイプであるLongiのHBDパネルを見てみましょう。

スクリーンショット 2021-09-08 17.51.25

 

 

例えば中央の445Wパネルを見てみましょう。

公称最大動作電流はなんと10.8Aです。

 

これをSMA5.5kWに入れるとどうなるか

1MPPT回路あたり18Aまでですから、1つの回路に1ストリングしか接続することができません。

せっかく4つの入力端子があるのに、使えるのは2つの端子だけです。

 

直列も8直列が限度ですから8直2並列の16枚しか接続できません。

9台のPCSを使っても144枚。

パネル容量にして64kWです。

ここから裏面が15%発電したとしても実質73kW。

 

上記のリンク先のようにバイパスダイオードを入れるような特殊施工が必要になります。

 

悪くはないのですが、少し勿体無いですよね。

物凄く狭いところなんかではいいかもしれませんが、単相PCSと両面72セルは無理に合わせる必要がないということを覚えておいたほうがいいです。

 

 

逆に使えるPCSはというとソーラーエッジかHUAWEIくらいでしょう。

HUAWEIは計算すると200枚、89kWくらいまでは行けそうです。

 

 

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4 Comments

aaspower8091

いつも勉強させていただいておりありがとうございます。
現在計画中の低圧発電所で240%過積載で両面パネルを採用しようと思ってます。このぐらい過積載が大きくてもピークカットされた電流に抑えられるので十分許容電流値以下になるという考え方をしておりますが違いますでしょうか?

Reply
借金大好きhamasakiさん

自分の書いたブログ記事を忘れていました。

この記事の通り、ダイオードを入れれば問題ないです!
ブログ訂正します。

名乗るほどのものではありませんが にコメントする コメントをキャンセル





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