東京電力パワーグリッドと東京電力エナジーパートナー

(カテゴリ: ルール・法律・申請)

東京電力の組織図です。

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送配電の分離に伴い、東京電力は

 

小売事業者 =  東京電力エナジーパートナー

送配電事業者 =  東京電力パワーグリッド

 

と別の会社を作ることになりました。

FIT電源の買取は送配電事業者がやることになるので、買取契約の契約先は東京電力パワーグリッドです。

 

一方、パワコンの電気を使用する部分に関しては電気を買う側になるので東京電力エナジーパートナーと契約する形になります。

 

なぜ送配電分離をしたか

 

なぜ発送電分離? 発電・小売りの競争促す (2012年日経新聞)

 

この一貫体制から送配電部門を独立させ、様々な発電・販売事業者が公平に送配電網を使えるようにするのが発送電の分離。欧米では日本に先駆けて発送電の分離が進んでおり、その手法も様々だ。

 

様々な発電・販売事業者が公平に送配電網を使えるようにするのが発送電分離

なのだそうです。

 

元々は日本は電力会社は地域独占の電力会社として赤字も黒字もない「総括原価方式」の会社として経営してきました。

赤字も黒字もないはずなのに、なぜかTV,新聞,ラジオ,雑誌には広告費をばら撒き、地域の私立学校や公団、財団には寄付金をばら撒き、そして原発の立地には交付金をばらまいてきました。

 

2012年以降、電力の販売は(一応)自由化され、近年ではついに低圧の家庭用電力も自由化されました。

こうした新電力会社も参入しやすくなるように、フェアにビジネスができるように従来の電力会社の発電部門と小売部門をひとまとめに分社化(エナジーパートナー)し、送配電網を管理する会社を別の会社に分社化(パワーグリッド)したのです。

 

太陽光発電ムラ市場

ただ分社化すれば公平性が担保できるのか

では分社化すれば公平性が担保できるかという話なんですが、、、

当然ながら実際はそうではありません。

 

送電網の空き容量の情報はなかなか公開されません(エナジーパートナー社は元々持っていたでしょう)。

 

それどころか、組織図を見る限り分社化というよりは部門を分けただけというのが現実でしょう。

柏崎刈羽原発を動かすための新潟本社と福島原発を整理するための福島本社の方が資本構成的(命令系統的に?)に遠くにあるように見えます。

 

パワーグリッドもエナジーパートナーも当然ながら事実上国有化された東京電力ホールディングスの100%子会社です。

であれば、この販売会社(東京電力エナジーパートナー)は事実上の国有会社であり、他のPPSと同列の電力小売事業者であると言い切ることはちょっと難しいのではないかと思います。

 
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