パネルの入れ替えが生じるパターンを考えてみる

FIT制度の売電事業でパネルを入れ替えるシナリオを考えてみます。

というのもこの仕事をしていると時々「中古パネル」が出回ってくることがあるからです。

それも400枚とか2000枚とか、どう考えても「元々FITで使っていた案件」系のパネルです。

 

FIT制度上の中古パネルの扱い

FIT制度の謎はたくさんありますが、その中でも謎なのが中古パネルの扱いです。

FIT制度では「中古パネルはFIT適用外」という謎のルールがあります。

適用外な理由は「1度目のFITでパネルに対する補助は済みになっているので、2度目のFITはだめ」という理由です。

しかしこれは理由になっていません。

 

というのも1度目のFITで20年経過したというのならわかるのですが、今の段階で出回るのはFIT中に入れ替えた案件です。

新たな国民負担が増えるとも思えません。

それよりは中古のパネルを認めてしまって流動性を担保したほうが市場は活性化するはずです。

 

さて、愚痴はここまでにしてパネルを入れ替えることを考えてみましょう。

 

太陽光発電ムラ市場

なぜ入れ替える必要があるのか

パネルを入れ替えるのは2つのパターンがあります。

 

1つ目は入れ替えざるを得ないパターン。

1度目に入れたパネルが不良品で、ロットごと全然使えないものであったというパターンです。

通常、この場合はメーカー不良を理由にメーカー保証で入れ替えることになります。

 

しかし、フレームの色や(信じられないことにフレームを黒に指定してくる自治体もいるんです)施工時の不良等で入れ替える場合があります。

通常この場合、中古のパネルに回ることはあり得ないのですが、まれにこの手の「不良品」が回ってくることもあります。

ご注意ください。

 

1つ目は積極的な理由で入れ替えるパターンです。

例えば古い250Wパネルを最新の両面パネルに入れ替えるパターン。

この場合、裏面の発電が効いてくると事実上の過積載になり増設ができる場合があります。

kWhベースで10〜15%増える可能性があり、残期間によっては事業性が出てくる場合があります。

更に健全な既存パネルを売りに出せたり、自社施工する低単価発電所で使いまわせる可能性があるのであれば(FIT的にアウトなんですが)可能性は更に広がります。

 

普通に考えると5〜6年でパネルを入れ替えるというのは単純には利益は出しづらいので上記のようなやり方をしないと難しいと思います。

 

パワコンの入れ替えと違ってパネルは金額的にも大きなものがありますし、なかなか厳しいです。

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