昨日は再エネは世界をどう変えるかというお話を書きました。
今回は化石燃料ではなぜダメなのか?という部分を中心に続きを書いてみます。
化石燃料の問題点
・一番安い石炭火力は環境上の問題が多すぎる
ガス火力発電は非常に単価が安いのが魅力と言われていますが、もう一つ魅力があります。
それは石炭は世界中の多くの場所で採掘が可能という点です。
なんですが逆に問題点は「液状でない」という問題点の他に環境上の問題点が大きいです。
そこは国も認めていて新設の石炭火力発電は厳しいアセスメントを通過しないと建設できません。
事実上できないと思ってもいいと思います。
ですので新設の火力発電所はほとんどがLNGをベースにしたガス発電所です。
・原油は地球上のある部分に偏在している
では原油はどうでしょうか?
油は液状であることや高分子材料の元を含んでいることなどから現在ではなくてはならない重要な原料です。
しかし、その問題点はとても便利であるにもかかわらず、地球上のごく限られた場所でしか産出されていないという点です。
もちろんCO2の問題も無視できませんが、もっと短期的に見るとこの問題が一番大きいのではないでしょうか?
それであるがゆえにアメリカはアラブをコントロールしようとしています。
また、日本ではガス価格が原油価格と連動して変動するという特徴があり、結局のところ一番大きな問題はこの原油の偏在性にあると言えると思います。
極端な話、電力とモビリティ(車)のエネルギーを原油とガスから卒業することができれば、アメリカを中心とする今の構造は大きく変わってくる可能性が高いです。
化石燃料から卒業する日
ここですよね。
化石燃料から卒業する日が来るのか。
ジェット燃料やプラスチック原料としての原油から卒業するのはまだまだ難しいと思います。
しかし、一般生活で使うエネルギー源としての化石燃料からの卒業はもうすぐ目の前に来ています。
僕は実際にアイスランドでその半分を見てきました。
(さすがに車はガソリン車でした)
写真はアイスランドのヘットリスヘイディ地熱発電所で見た世界の地熱マップです
イギリスも今年(2016年)のデータでは夏場は太陽光発電由来の電力が石炭火力の電力を超えました。
ドイツでは昨年の夏には瞬間的には国内電力の8割を再エネが賄ったという記録もあります。
・長期的に見て原発と石炭は主力にはできない
・産油国でない限り原油への依存度も下げたい
となると・・・
自国の資源を利用したエネルギー(再エネ含む)に目を向けるしかない!
これが世界のエネルギーの流れです。
環境問題も大事だけど
どちらかというと国の自立性の問題の方もとても重要だというのが今回書きたかった内容です。
日本では「再エネ=環境にいい」という切り口ですが、この国際関係的な視点・経済的な視点が全く欠けているのが残念なところ。
そういう意味では3.11以前は原子力発電を「準国産エネルギー」と位置付けていたのはある意味うまい捉え方でした。
当時はオバマ大統領も原子力発電を一つの軸にしてCO2を削減すると宣言していましたね。
そこから多くの国が動き出しています。
ただし日本を除(以下略)
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