再エネ賦課金が2円下がる予定という発表がありました。
このブログでも以前言及していましたが、当然のことなんです。
再エネ賦課金は 買取費用(再エネ事業者に支払う費用)から回避可能費用を差し引いた「正味のコスト」を日本全国で使用された電力用で割って単価が決まります。
回避可能費用というのは再エネが動いている間は、その分火力などの発電所を動かさなくていい分の燃料費だと思ってください。
その燃料費が昨年は高騰していたのです。
以前のブログで書いた通り、倍増です。
回避可能費用は約25円/kWh。
以前は10円近辺であったことを考えると2円下がるのは当然のことなんです。
(24円以上の発電所は国の電気料金を下げている論)
ではいつまでこの「割安な再エネ」でいつづけられるのか。
これは少し疑問があります。
というのも直近の原油価格は大幅に下がっているからです。
直近の回避可能費用はおおよそ15円/kWh。
この数字がどう動くかで、再エネが安いのか高いのかが決まります。
価値は相対的なものなので仕方がないですね。
再エネの絶対的な価値 相対的な価値
今までお話ししていたのは再エネの相対的な価値です。
原油や火力と比べてコストがどうなのかという部分。
では絶対的な価値は何か。
それは分散電源であることと、外部コストがほぼゼロなこと、そして限界費用がゼロなことにあります。
分散電源であるというのは集中電源の逆だと思ってください。
時々言われれるのが「原発にミサイルを撃ち込まれたら防ぐことができるのか」という議論です。
リスクがある上に、集中電源なのでこのような議論が成り立ちます。
ですが、太陽光発電所にミサイルを撃ち込むような議論は成り立ちません。
次に外部コストがゼロなこと。
これは火力や原子力には「二酸化炭素対策」「使用ずみ核燃料の処理費用」の計上に漏れがあるということです。
実際問題日本では使用済み核燃料の最終処理が決まっていません。
中間処理も止まっています。
このように、計画外のコストや、後々気象変動のような公害が発生してしまってから支払わなければいけない「漏れたコスト」。
これが外部コストです。
太陽光パネルはガラスがほとんどの重量を占めています。
ガラスも、フレームのアルミも再利用できます。
他の材料にも危険なものは使われていません。
とてもリサイクルをしやすい機器なのです。
最後に限界費用がゼロであること。
これは壊れる可能性がとても低く長期的に使え、かつ新たな燃料などの供給が不要だということです。
20年のFIT期間終了後にも使い続ければ圧倒的に電気料金を下げることができます。
これが再エネの持つ絶対的な価値なのです。
私にとっては当たり前のことすぎてしばらくこのブログでは言及していませんでした。
ですが、読者の方は忘れることもあるでしょうから久しぶりに書いてみました。
みなさんの参考にしていただければ幸いです。
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