借金大好きhamasakiさんの太陽光・融資・会計研究ブログ太陽光発電の返済方法（元利金等・元金均等）と償却方法（定額/定率）の関係

昨日のブログの続きです。

銀行ローンを組む場合元金均等方式と元利金等方式を選ぶことができます。

返済方式の一般論

こちらは元金均等方式。

元金均等星期は借りている元本を同じーペースで返済していき、残っている借金額に応じた金利も同時に払っていく方法です。

一方、元利金等方式は

微笑ましい感じの手書き図で申し訳ありませんがw

こんな感じです。

一定金額の返済です。

最初は金利の占めるウエートがかなり大きいのが特徴です。

どちらの方式でもポイントになるのは

・金利　＝　キャッシュアウトするが費用化できる

・元本　＝　キャッシュアウトするが費用化できない

という特徴があります。

どちらが良いのか？

一般論でいうと返済総額が少なくて済む元金均等のほうがいいという方が多いように思います。

一方で初期に利息を置く支払い元本支払いを遅らせることが出来る元利金等方式は売却を含めたテクニカルな投資には最適と言えます。

減価償却方式　（定額方と定率法）

減価償却費と言うのは「大型投資をした時には一括で減価償却するのではなく、一度資産として計上し、決められた年数で按分して焼却しましょう」という会計上の仕組みです。

この仕組みがないと利益を全て大型投資で消せてしまいますし、設備投資を複数年の損金で分けるというのは理にかなっている方法だと思います。

この減価償却費の会計上の要注意点はこの一言に尽きます。

減価償却費は実際には支払わないけど損金に出来るありがたい数字

キャッシュアウトしないのに損金計上できるのですからとてもありがたいですね。

この減価償却には定額方と定率法という2種類の方法があります。

定額法　（個人の方は原則こちら）

定額法は毎年一定の金額を減価償却費として損金計上していく方法です。

太陽光発電設備の耐用年数は17年ですので、毎年17分の1の金額が減価償却費になります。

1700万円の発電所の場合、減価償却費は100万円です。

定率法　（法人の方は原則こちら）

定率法は償却残存価値に毎年一定の割合をかけた金額を減価償却費とする方法です。

太陽光の場合、償却率は0.118です。

1700万円の発電所の場合、初年度の減価償却費は200万6000円です。

どちらが良いのか？

向こう数年利益が出ることがわかっているのであれば定率法を選ぶことは理にかなっていると言えます。

しかし、定率、定額は法人レベルでの決定事項ですのでご注意ください。

会計上のルールです。

組み合わせの妙が出てくる返済と減価償却

定額×元金均等

元金均等方式の返済方式と定額償却方式は相性がいいと言えます。

・経理処理場損金に決済できない元本支払い

・経理処理場損金に出来るけど実際にはキャッシュアウトしない減価償却

この二つがうまく相殺されるからです。

図は1700万円の物件を15年の定額償却と元金均等返済をした時の相殺図です。

毎年少しずつキャッシュは赤になりますが、最初から分かっていれば対応可能な範囲内のはずです。

定率×元利金等

一方、元利金等方式と定率法の償却方式でやった場合どうでしょうか？

どうでしょうか？

見事にクロスしますよね。

（デットクロス＝借金の十字架）

この方法を取っている投資家は初期にキャッシュフローを作ってしまって5年目程度で転売してキャピタルゲイン（売却益）も得てしまおうというオーナーかもしれません。

もちろん実際は定率法で初期に大きく償却した分、簿価学が減っていますので、売却した時の売却益も大きく出てしまい、そこで大きな課税所得が発生します。

2012年から始まった全量買い取り制度ですが、そろそろこのようなデットクロス物件が太陽光発電所でも出てくるかもしれませんね。

太陽光のセカンダリ取引が注目されてきているのも納得です。

発電所の売却に興味のある方、ぜひ連絡ください。

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