出力抑制と雪国の太陽光はどちらが不利か?

(カテゴリ: ルール・法律・申請)

再生可能エネルギーを一定の期間(20年)、全量電力会社が買い取るというのが固定価格買い取り制度です。

 

これは日本という国が再生可能エネルギーを推進する為に始まった国策です。

 

しかし、一方で買い取る側の電力会社は過度に受け入れすぎると不必要な電力まで買ってしまうことになり、送電網がパンクしてしまう可能性があります。

 

そこで電力会社は「出力抑制」という仕組みを使ってこの危機を乗り越えようとしています。

まず発生するのが四国電力と九州電力です。

日射のいいこの2つのエリアではすでに多くの発電所ができています。

そして工場等が稼働しないゴールデンウィークなどでは電気の需要が落ちますからここで一気に再エネの電気が余ってしまうという現象が起こるのです。

 

電気は発電量と使用量が同時同量になっていなければならない

送電網のルールで最も重要なルールがこの「同時同量を守る」ということです。

これを守らないと大規模停電が発生する可能性がありますからこれはもう鉄の掟です。

 

出力抑制の怖いところは「無制限・無保証の制度」になっているところです。

なんと今の発電所で東京電力、中部電力、関西電力以外の電力会社は「無制限無保証の出力抑制があり得ますよ」という状況での売電契約になっています。

 

2017-12-15 13.14.07写真は本文とは関係ありませんが(苦笑)四国の松山空港の「伝説の蛇口」です。

 

太陽光発電ムラ市場

一番恐ろしいのは融資がつかないこと

実際出力保証によるビジネス上のダメージはあるにはあります。

しかし実際問題原発がフル稼働でもしない限り発生するのはゴールデンウィークとお盆、正月ぐらいではないでしょうか?

 

しかしこの予測はあくまでも予測にすぎませんので金融機関はかなり恐れてくるはずです。

 

そこでこの業界では「出力抑制保険」などが出だしています。

つまり保険会社側は「あまり出力抑制は発生しないだろう」と考えているということになります。

投資家の払う保険料の方が実際に発生する出力抑制による売電額よりも少ないと予測しているわけですから。

 

とはいえ、この保険に入っておくメリットはありますよね。

金融機関からしたら「保険でこのリスクをゼロにしてますよ」というビジネスの方が安心なことは間違いありません。

 

実際のところ冬の雪国のロスよりも出力抑制の損害の方が少ないのではないか?

これは雪国に住んでいる人間からすると実感としてあり得ます。

もちろん未来のことなのでわかりません。

しかし雪国で、同じ売電価格で再エネを入れていくよりははるかにハードルは低そうな感じはします。

 

分譲物件で雪国の発電所と四国の発電所があったらどうなるか。

個人レベルで真剣に考えてみると「メンテナンスができて、かつ、買いやすければどちらでも良いかも」という結論になりました。

誰が作って誰に管理を委託するかの方が重要かもしれません。

 

技術的な改善策はあるのか?

技術的には蓄電池等を組み合わせていくのはまだまだ後になるはずです。

金額的に難しい面があります。

 

それよりは電力網の「地域間連系線の強化」や「抑制発生時期の電気料金値下げ(使用料金をほぼゼロにしてもいいと思います)」の方が現実的です。

地域間連系線を強化するとなると費用がかかるわけです。

 

今はその費用を「再エネのための費用なんだから再エネ業者が負担せよ」という意見が出てきそうな雰囲気もあります。

しかし、それは僕は間違っていると思います。

 

環境経済学をちょっとかじるとすぐにわかります。

 

原発や化石燃料による発電の負の側面を是正するために再エネを推進している

これです。

CO2もそうです。

それ以前の問題としても化石燃料も原発も次世代に思いっきり負荷を先送りしています。

それを避けつつエネルギーを使えるという便益を再生可能エネルギーは生み出すことができます。

その便益をたった7%しか受けられない社会と(現在そのくらいです)、25%受けられる社会。

さらに太陽光発電ムラが目指している「200%受けられる社会」。

どちらが幸せな社会科は一目瞭然です。

 

アイスランドはそれを達成しているわけですから不可能ではありません。

 

 

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