先日のブログ

太陽光発電事業はオワコンなのか

にコメントがつきました。

原発再稼働に伴い出力抑制が頻繁に行われると稼働済みの分譲太陽光発電はオワコンになるのではないかというコメントです。

確かに政府は原発の再稼働や新増設を進めようとしています。

そりゃそうですよね。

原油やガスが上がっていて、エネルギーが足りなくて、節電と節ガスが求められていて、ガソリン価格は高騰しすぎて政府が補助金を出している状態です。

いち早く原発が動いた九州電力では、2021年シーズンは８％近い出力抑制が発生していたはずです。

これは大変です。

2022年から始まった経済的出力制御

そして2022年からは経済的出力制御が始まりました。

５００kW以下の「旧ルール案件＝抑制なし物件」も抑制が始まるのです。

九州電力では2022年12月からこのカテゴリも抑制開始ということになりました。

経済的出力制御というのは、遠隔の抑制装置のついていない旧ルール物件（いわゆる抑制なしぶっけん）に対し、「その日は売電をなしと見なす」というルールです。

代わりに抑制制御装置のついた発電所を余分に制御するのですが、その分はお金を支払って補填します。

旧ルール物件　＝　丸一日制御　　（概算1万円）

経済補填をする物件　＝　実際の該当時間のみ制御　　（概算４千円）

このケースでは6000円の差額が生まれますが、この金額は費用負担調整機関（再エネ賦課金を調整している機関）に入ります。

まぁ、簡単にいうと出力抑制の割り勘要因を増やす制度です。

話が逸れてしまいましたが、東北電力ではなんとこの抑制も同時にスタート。

僕は４万円近く経済的出力抑制を喰らいました。

既存発電所もオワコンになるのか

東北電力の女川発電所が動けばこの出力制御はもっと増えてきます。

四国、中国、北海道も同様です。

ところが、東京、関西、中部は原発が動いてもしばらくは抑制はそれほど発生しません。

それだけ電気の需要があるからです。

つまり、オワコンになるのは田舎で需要がないエリアで抑制を大量に食らう発電所です。

それも収益性の低い、ペイするのがギリギリの発電所から脱落していきます。

難しい判断ですが、東北はまともに原発が動くと結構抑制を喰らうはずです。

ちなみに、OCCTOの出したシナリオでは出力抑制率３９％というシナリオがあります。

国内に３００GWの再エネが入り、電気が溢れたらそうなるよという試算です。

３００GWというのは相当極端に再エネを入れたパターンです。

実際、ここまで溢れたら昼間の電気代はほぼタダにすることができます。

電気自動車を蓄電池として使う人も出てくるでしょう。

結論を言うと、田舎に発電所を持っている人は要注意です。

危ないなと思ったらすぐ売りに出してください。

みんなが気づいた頃にはもう遅いと言うパターンは実際あり得ます。

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