2016年4月1日より全量買い取り制度の単価がkWhあたり24円と成りました。
これを受けて太陽光発電の業界では動きが2つ見られます。
1.消費マインドの落ち込み
2.さらなる売電量アップへの挑戦
この2つです。
1はわかりやすいですよね。
「もーやーめた!」ってヤツです。
2に関しては50kW以下のパワコンに対し、80kW・90kW・さらには100kWという過大なパネルを積載する「過積載」という手法が過熱しています。
また、追尾式架台や両面発電パネルなどで発電量自体を増やしていくという取り組みも目立ってきました。
いずれにせよパワコン容量の50kW(49.9kW以下)を超えた電力はピークカットと言って売電されない状況になります。
水平に惹かれた青い線がパワコンの容量になります。
過積載は下の図のようなイメージで売電収入を増やす方法です。
パワコンの量を変えずにパネルの量を増やせるため、投資対効果が上がります。
ではどれくらい電力を無駄に捨てているかというと、実際のところは150%程度の過積載で発電所を作ったとしても、年間で捨てている電力量は3〜5%くらいです。
それだけ太陽光パネルがピークの発電をする時間は少ないといえます。
ところが、24円時代になって過積載率が200%に達しようかという「スーパー過積載」や一部では「エクストリーム過積載」と呼ばれるような状況も出てきました。
また、追尾式架台と言って太陽の方向にパネルを動かしながら発電できるシステムも増えてきています。
日が照っているうちは1日中ピークと言っても過言ではありません。
ピークカットを恐れずに上に積んでいくのではなく、ピークを横にずらすような仕組みも必要になってくるかもしれません。
その解決策は例えばバッテリーであったり、架台角度を南向きでなく、東西設置にしていくことかもしれません。
前者のバッテリーの場合、捨てている5%の電力のために導入するのは今の所割りに合わない投資となってしまっています。
しかし、電気自動車や家庭用充電池が普及しだしたらどうでしょうか?
値段はぐっと落ちてくるかもしれません。
ひょっとしたら20年の稼働期間のうち、後半の10年にはバッテリーを入れて過積載+ピークシフトという必殺技が誕生するかもしれません。
もちろん現在のところ投資の方程式に組み込める状態ではありませんが、過積載は将来いじりようが出てくるかもしれないとは言えると思います。
電気自動車のテスラは800万円台から400万円台まで下がりました。
過積載太陽光発電所に蓄電池が入る時代は「ありえない」と断言することは誰もできないと思います。
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