太陽光発電設備の法定耐用年数は、一般的に17年とされています。
そしてフェンスが10年。防草シートは2年とされています。
ただ、この法定耐用年数、長くすることもできるんです。
防草シートの耐用年数について
上場企業でも、監査法人と相談し、その固定資産の特性や用途、使用環境などを考慮して法定耐用年数を長くするケースがあります。
http://tesmmi.hatenablog.com/entry/2016/09/07/192018
(溝口公認会計士事務所ブログより引用)
太陽光発電だと防草シートの耐用年数を長くすることがあると顧問税理士から言われました。
防草シートは、よっぽどのことがない限り、2年で使い物にならなくなることはありません。
質の良いものだと10年以上持つこともあるそうです。
耐用年数を長く設定すると減価償却期間は長くなり、1年あたりの償却費は少なくなります。
そのため単年利益は増え、金融機関から評価されやすいPLになる可能性があります。
一方、デメリットは利益が増えるため、税金が増えてしまう恐れがあります。
ただ、創業間もないころは赤字になるケースが多いので、法定耐用年数を長くして赤字を少なくするのは、ありかもしれません。
ちなみに私は防草シートの耐用年数を10年で申告しています(税理士主導で)。
償却資産税の総支払額を比較してみた
でも、償却資産税の支払総額は2年と10年で結構違ったりしない?と気づいたのでちょっと計算してみました。
「耐用年数に応ずる減価率表」を確認
耐用年数の減価率を「耐用年数に応ずる減価率表」でググって調べました。
一覧表によると、耐用年数の減価率は10年だと「0.206」、2年は「0.684」とのこと。
ちなみに表には、耐用年数100年までの減価率がありました。
耐用年数100年の固定資産って、何でしょう(笑)
初年度の「課税標準額」を計算
防草シートは工事費込みで100万円と仮定します。
なお、初年度の課税標準額(以下、評価額)は 取得価額×(1-減価率÷2) で計算するので、初年度の評価額は、
耐用年数10年の場合:100万円×(1-0.206÷2)=897,000円
耐用年数2年の場合:100万円×(1-0.684÷2)=658,000円
となります。
初年度の「償却資産税」を計算
次に 課税標準額(1,000円未満切り捨て)×税率1.4% で納税額を計算します。
耐用年数10年の場合:897,000円×1.4%=12,558円→12,500円(※税額は100円未満切り捨て)
耐用年数2年の場合:658,000円×1.4%=9,212円→9,200円(ry
1年目で3,300円の差になりました。
2年目以降の評価額と償却資産税を計算する
2年目以降の評価額は 前年の評価額×(1-減価率) で計算します。
耐用年数10年の場合
2年目:897,000円×(1-0.206)=712,000円(1,000円未満切り捨て)
3年目:712,000円×(1-0.206)=565,000円(ry
4年目:565,000円×(1-0.206)=448,000円
5年目:448,000円×(1-0.206)=355,000円
6年目:355,000円×(1-0.206)=281,000円
7年目:281,000円×(1-0.206)=223,000円
8年目:223,000円×(1-0.206)=177,000円
9年目:177,000円×(1-0.206)=140,000円
10年目:140,538円×(1-0.206)=111,000円
耐用年数2年の場合
2年目:658,000円×(1-0.684)=207,000円
次に各年の納税額を計算します。
耐用年数10年の場合
2年目:712,000円×1.4%=9,900円(100円未満切り捨て)
3年目:565,000円×1.4%=7,900円(ry
4年目:448,000円×1.4%=6,200円
5年目:355,000円×1.4%=4,900円
6年目:281,000円×1.4%=3,900円
7年目:223,000円×1.4%=3,100円
8年目:177,000円×1.4%=2,400円
9年目:140,000円×1.4%=1,900円
10年目:111,000円×1.4%=1,500円
耐用年数2年の場合
2年目:207,000円×1.4%=2,800円
耐用年数10年と2年の総支払額差は?
耐用年数10年に設定すると、償却資産税の総支払額は54,200円に対し、耐用年数2年だと12,000円。その差、4万円超。
うーん、この4万円をどうとるか・・・。
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