ケニアでスマートグリッドの芽が出たかもしれません 2013年3月11日 (カテゴリ: ▲元気があれば太陽光発電も出来る!PR作戦) ツイート 日本のように電力網が整い、コンセントをさせば電力を使えるのが当たり前の国で太陽光発電を推進するのは初期導入コスト面で非常に不利になります。高くなったといっても今の程度の原油価格ならまだ利便性から考えれば競争力はありません。 しかし、電力網が整っていない国においてはそうとは限りません。巨大な発電所を作り、そこで生産された電力を送る工事をして安定的な電力を供給することより、不安定でもいいからすぐに使用出来る電力が欲しい地域は世界中にあります。そう言えば京セラが太陽光発電を商業化にのせるきっかけになったのもモンゴルの遊牧民向けの売り込みでした。 ▼ケニアでの太陽光発電 ケニアの国営電力会社、ケニアパワーがディーゼル発電を補完するため640万ドルを投資して太陽光、風力発電を推進するそうです。これにより現在はディーゼルで供給されている電力を自然エネルギーによって供給できるため年間50万ドルを削減できるとか。 この発電所は系統に連係されていないオフグリッドのものだそうです。50万ドルが削減出来ても資金が回収出来るまで13年かかりますが、原油高や紛争などによってディーゼル燃料の供給が止まった際のリスクも回避出来る事を考えれば安いものなのではないでしょうか。 お隣の国が豪快に核実験をやっている中、技術も資本も十二分になるのに分散型電源化が進まない我が国は真剣にこの事例を勉強する必要があると思います。 ▼スマートグリッド実用化はアフリカ発になるかもしれない BEMS,HEMSのようにソフト面でスマートグリッドの芽が育ち始めている我が国ですが、新エネルギーの推進となると補助金を入れたり、電力価格を上乗せするだけのイマイチ盛り上がりづらい状態となっています。 発送電分離のメリット・デメリットはあるのでしょうが原発の総コストがブラックボックス化され、防衛問題から目をつぶっている(現政権は頑張っていますが)ため、コストや安全面から原発と新エネルギーの健全な競争は妨げられているのが実情です。 経産省は日本国内でスマートグリッドを完成させ、世界に打って出て行くシナリオを書きたがりますが、むしろODA等で電力インフラのない所にスマートグリッドを完成させる形とする方が規制も少なく、世界中で通用するスマートグリッドの原形を作ることが出来るのではないでしょうか。 天然資源はあってもインフラが無いためなかなか開発が進まない地域に太陽光をはじめとするシンエネの発電所ならびに蓄電施設を建設し、そのまま町を作ってしまう事から考えれば小さなスマートグリッドなら比較的早い段階で実現できそうです。 資金源を売電ではなく資源開発プロジェクトそのものから得ることを考えれば、発電コストは問題にならないどころか既存の発電所建設より有利になることでしょう。 このプロジェクトが上手く進んでくれる事を期待すると共に、アフリカで自分が何かできることがないか考えたいと思います。 « 前の記事へ 次の記事へ » ツイート 関連記事 再生可能エネルギーで電力自給率700%の国アイスランドツアー5 再生可能エネルギーで電力自給率700%の国アイスランドツアー1 https://goo.gl/fGr6MT 再生可能エネルギーで電力自給 記事を読む 太陽光発電ムラ合宿スタート! 太陽光発電ムラ合宿@新潟県がスタート。日本全国から25名の方に集まって頂き、非常に濃い2日間になりそうです。ご参加の皆様本当にありがとうご 記事を読む 風力発電候補地まだまだ募集中 適地のハードルが下がりました 風力発電予定地の地権者様向けの説明会のため鹿児島へ。 だいぶ設備認定がおりてくるようになりました。 あとは電力申請さえおりてくれば・・・ 記事を読む 2月28日 第12回太陽光発電ムラ懇親会「しげる会」のお知らせ すみません。告知が1日遅れましたが2月28日の 太陽光発電ムラ懇親会「しげる会」の会場が決定しました。 あまり人数が多くなると交流しづ 記事を読む 50kW低圧太陽光発電所の灯を東北に 第13回太陽光発電ムラ懇親会「しげる会」@仙台のお知らせ 太陽光発電を愛する東北の皆さま、 お待たせいたしました。 太陽光発電ムラ懇親会「しげる会」の仙台開催の 詳細が決定いたしました。 天気 記事を読む 太陽光発電ムラ懇親会 第9回しげる会@大阪を開催しました。 太陽光発電ムラ懇親会 第9回しげる会を開催しました。 なぜかお店が横断幕を用意してくれたのですが、 写真が暗くて秘密結社の結成式みたいに 記事を読む 50kW太陽光発電所、メガソーラーの利益を出せるサイズの決め方  50kW太陽光発電所に限らず 太陽光発電所を作るならしっかり利益を 得られるように作りたいと誰もが思います。 一般的に規模が大きくなれば 記事を読む 太陽光発電ムラ シンガポールツアーに行ってきました 先ほど太陽光発電ムラシンガポールツアーから帰国いたしました。 参加者は9名。設備認定締め切りが1月30日になったことにより多くの方がキャ 記事を読む 福島再生可能エネルギー研究所 経産省の外郭団体である産総研が福島県に 再生可能エネルギー研究所を作るそうです。 研究内容としては以下のとおり。 再生可能エネルギー 記事を読む 【ご協力ください】25年度設備認定の不服申立てをします 平性25年度松の設備認定の申請は非常に不自然な形で 事実上2月28日で打ち切られた格好となりました。 非常に中途半端な形で告知はされて 記事を読む コメントを残す コメントをキャンセル 名前(必須) メールアドレス(必須/公開はされません) ウェブサイト コメント(必須) 次のHTML タグと属性が使えます: <a href="" title=""> <abbr title=""> <acronym title=""> <b> <blockquote cite=""> <cite> <code> <del datetime=""> <em> <i> <q cite=""> <s> <strike> <strong>
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