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の続きです
間がだいぶ空いてしまいましたが、ドイツの再エネ事情をしっかりお伝えしなければと思い続きを書いていきます。
まずは貸切バスでハンブルグの水素ステーションに向かいます。ハンブルグの街並みはやはり美しい。シンプルで威厳があるけど洒落っ気がある所が好きです。
あっという間に水素ステーションに到着。
海外でトヨタのMIRAIを見るとうれしいですね。
こちらの水素ステーションは2017年10月現在でドイツ国内に約40箇所設置されており、これから70箇所に増やしていきます。計画としては2018年までに100箇所設置する事になっているそうです。
ただ実際に100以上設置できるかどうかはFCVの普及度合い次第だとか。こちらの施設は2012年から稼働。2020年に公共交通局のバスのすべてからガソリンやディーゼルをなくすのが目標なのだとか。
今のところ水素バスは6台。そのうち二台はハイブリッド型で、この施設は20台の水素バスを走らせるために作られたそうです。
私は水素エネルギーの研究をしていたのもあり、けっこう水素贔屓なのですが水素の未来に関しては正直なところ疑問に思っています。でも水素の計画が動いているのを実際に見るとうれしいですね。
こちらの施設は水素を現地で電気分解により製造できるオンサイト型の施設でけっこう珍しいそうです。水素製造機が止まっても外から水素を補給できるようにはなっています。
この施設は再エネで100%電力供給を目指すスイスの電力会社ヴァッテンハル製のものだそうです。彼らの狙いは北部の風力発電で余ったエネルギーの貯蔵。
ドイツは電気を電気として使うだけではなく、熱や動力に変換して使う「セクターカップリング」という考え方があり、水素の利用はその事例の一つです。セクターカップリングは今やヨーロッパの常識となっています。
この装置は2つの水の電解装置を入れています。カナダに本社があるハイドロジェニック社製。意外とドイツ製のものが少ないのが印象的でした。
特に問題点はないそうですが、新しいものより効率は悪いとか。二台で一日260kgの水素を作ることが出来、普通の車なら水素1キロで100キロほど走ります。もちろんそのままの水素ガスだと膨大な体積が必要なので圧縮しなければなりません。
電解装置の中身
こちらでは水素製造のエネルギー変換効率は62%、圧縮等トータルの変換効率は45%となっていますが、ここは実証試験を兼ねたの水素ステーションなので、すべて効率的に運営されているわけではありません。上手くやればもう少し効率は上がるそうです。
建設費は作った当初で8億円程でしたが今は1億3000万円くらいになっています。ちなみに今ドイツにある水素自動車は400台ほど。まだまだこれからですね。
水素漏れはセンサーで監視。いまだに何も問題は起こっていないとか。
更に拡張できる準備はしてあるそうです。
特に問題は発生していないけれども、あとは効率が課題だそうです。こればかりはフル稼働してみないとどうにもならないですね。土地は市の土地を利用していますが、もちろん反対運動などはないそうです。
防護メガネをつけて屋上のタンクを見に行きます。水素ガスは空気より軽いので、事故があった時に水素が待機中に逃げるようタンクはなるべく上に作るんですよね。
タンクまで登る階段からパチリ。施設は町のど真ん中にあります。
こちらのタンクは最大450kgの水素ガスをためられます。
圧縮後の水素を貯めるタンクは250kg貯められるそうです。
今のところ年間の水素製造装置の稼働は70日ほどだそうですが、再生可能エネルギーの導入が進み、時間帯によって無料または有料で引き取れる電気が増えてくると電気代はタダ以下になるため、水素を製造、貯蔵するメリットが出てきます。
電気は有料で売るだけで、作りすぎないという日本の常識はここでは通じません。
水素ガスの圧縮過程の図。大きいタンクから徐々に圧が上がるとともに小さいタンクに移していきます。
ちなみにここではフラッシュ撮影は禁止です。監視している消防署が火災だと勘違いして飛んでくる可能性があるためだとか。
こちらはリンデ社の最先端のコンプレッサー。詳しい方によるとこれは他では作れないため絶対機密でこのように見せて頂けることは非常に珍しいのだとか。
5回に分けて昇圧させているようですね。
こちらの方は乗用車、バス、船についてホッフバン社などと共に研究をしているそうです。1000台のバスを電動化していくプロジェクトも含まれています。
目的はハンブルグ周辺の空気を綺麗にするため、そしてドイツ全体のCO2の削減のため。これだけやっていてもこのままだとドイツは目標達成できないのだそうです。ドイツは1990年比で2040年までに40%削減が目標。これはかなり大きな挑戦ですね。
ドイツに今のところ水素をどう使っていくかの枠組みとなる政策はありませんが、ハンブルグはその先端でショーウィンドウ的な働きをすることを目指しています。
ドイツでは自動車メーカーが中心となり1300億円程のCO2対策の基金を作り、各自治体からアイデアを集めてCO2対策を進めているそうです。このあたりの基金の税制優遇があるのかもしれませんね。日本でも出来ないものでしょうか。
ハンブルグでは路線バスの電動化や充電設備の充実を提案していこうと試みており、”リニア109”というスキームの中でまずは水素の導入、そして電気バスの導入を進めていくのだとか。
美しい街並みだけではなく政策も美しいハンブルグ。また世界に住みたい町が一つ増えてました。ありがとうございました。
次に電気バスの充電場へ。バスが停車するとパンタグラフが上から降りてきて充電します。電池の容量はディーゼルとのハイブリッドは150kwhの電池、完全電気バスは300kwh
燃料電池バスの弱点は、故障時にメーカーから部品の供給が遅いため長い間バスが止まってしまうこと。そのため今は電気バスの方が優先的に導入されています。今のところ完全に電気だけのバスが3台。後の3台はディーゼルとのハイブリッドとなっています。
さらに燃料電池船、燃料電池電車の計画も進んでいて技術的課題と許可は終えていて来年から一部で稼働するのだとか。アイスランドでも似たような計画がありましたが、こちらのほうが導入は早そうですね。ハンブルグ水素見学ツアーやりたいなぁ。
同じく水素びいきな豊田市の松原社長は一緒に来てくれるはず。傘に入れていただいたのですが写真見たらだいぶ手が大変そうでしたね。失礼しました。ありがとうございました。
続きます。
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