太陽光パネルとシックスナイン 2013年8月13日 (カテゴリ: ▲未分類) ツイート 50kW太陽光発電所に初めて興味を持った時に 取り寄せた業者さんの資料に書いてあったのが その会社のパネルはシックスナインではなく ナインナインを使うということ。 シックスナイン、ナインナインとは純度を表します。 シックスナインなら99.9999%、 ナインナインなら99.9999999%です。 このように前の数字が9の数を表しています。 通常であればシックスナインは6N、 ナインナインは9Nと省略します。 太陽光パネルがこれだけメジャーになるまでは シリコンといえば半導体回路用のシリコンでした。 純度は何とイレブンナイン! ・・・と言われてもピンと来ないですよね。 シックスナインなら百万分の1 イレブンナインなら千億分の1 ・・・まだピンと来ないですよね。 例えば百万人というと仙台市ほど。 では1千億人というと・・・そんな都市はもちろんありません。 それどころか地球の歴史の中で、人類および人類に近い種の 存在した人口?を全て足しあわせても100億人しかいないそうです。 そう考えてみると今の人類の70億人という数字が いかに恐ろしい数字かを改めて理解出来ます。 話を元に戻します。 太陽光パネルに使うグレードのシリコンであれば 6Nで良ければよかったものを、昔は通常の半導体に対し 太陽光パネルの生産量が極端に少なかったので 11Nのシリコンを使ってパネルを作っていました。 太陽光パネルが量産されるようになったことで この無駄がなくなり、価格低下の要因の一つとなりました。 ここで疑問になるのは9Nをわざわざ作った所で 6Nに比べて効果が高いのかということと、 ならびに9Nを作るくらいなら素直に量産されている 11Nを作ったほうがいいのではないかということ。 メーカーさんに聞いてみましたが、営業の方だったので その点はよくわからないとのことでした。 誰か真相をご存じの方がいらしたら教えて下さい。 写真は先日のPV JAPANで展示されていた シースルータイプの太陽光パネルです。 今回、話題にしたメーカーさんとは全く関係はありません。 « 前の記事へ 次の記事へ » ツイート 関連記事 中国製パネルの実力はいかに? 正信ソーラー社レポート2 中国製パネルの実力はいかに? 正信ソーラー社レポート1の続きです。 こちらはセルを検査後にモジュールにする機械です。 サンテライト 記事を読む パネル選定、ソーラーシェアリング、32円対策セミナー動画配信のお知らせ お待たせして大変申し訳ありませんでした。 ご要望を頂いていたセミナー動画の配信準備が ようやく整いましたので過去の動画も含め ご案内させて 記事を読む ドイツが作った太陽光発電の電力を輸入するフランス 太陽光発電は24時間稼働できないからダメだという方が 結構いますが、原発は常にほぼ一定の電力供給をする 必要があるので需要ピークの変動に 記事を読む 太陽光発電ムラ懇親会 しげる会@札幌を開催しました 太陽光発電ムラ懇親会しげる会の初の地方開催を行いました。 私の家族旅行のついでにやろうと企画した中、 ピッピさんが大家検定の会の方にも声 記事を読む 50kW低圧太陽光発電所分譲@兵庫県三木市レポート2 50kW低圧太陽光発電所分譲@兵庫県三木市レポート1の続きです。 まずは敷地の周辺状況の確認を。 こちらが敷地中央から北向きに撮った写 記事を読む 日本の太陽光パネルの輸出が激減 10年前のレベルまで低下 JPEA(太陽光発電協会)の発表によると、日本の太陽光パネルの 輸出が10年前のレベルまで激減したそうです。 記事を読む 11月20日鹿児島行き決定 11月20日に鹿児島に行くことになりました。 まだ詳細は決まっていませんが、20日の夜は 鹿児島市内に宿泊予定です。 人生初の南九州。 記事を読む 50KW低圧太陽光発電を推進する理由 本来なら水力でもいいんです 本来、推進するのは太陽光発電ではなくてもいいんです。 エネルギー的には新エネルギーなら何でも儲かります 写真は産業技術総合研究所のペー 記事を読む CODEX STAN 193-1995 50kW太陽光発電ムラ仲間のFさんから連絡を頂きました。 放射性物質に汚染された食品の安全基準について 県に問い合わせをして公開で回答 記事を読む 50kW太陽光発電所のパネル初期不良について 50kW太陽光発電所のパネル選びについて あるメーカーのパネルを使ったら出力が低かったとの 話がありました。 (写真はイメージです) 記事を読む 2 Comments 太陽王子 2013年8月14日 ありがとうございます。 わからなかったのは9Nなんて中途半端な純度の物を 他で使う機会はあるのかと言う点なんです。 そんな需要があるのでしょうか(^_^;) bigfield 2013年8月13日 >誰か真相をご存じの方がいらしたら教えて下さい。 太陽電池や半導体を作るシリコン・インゴットの製造は、ご存じの通り純度が高ければ高いほどコストが高くつきます。 純度が二桁違うと、1~2桁違うかは分かりませんがコストもかなり異なると思います。 では、二桁純度が高いシリコンを太陽電池で使うと出力が2桁上がるかと言えば、残念ながらそんなことはありません。せいぜい1~2%といった所ではないでしょうか。 逆に、純度の低いシリコン・インゴットからウェファを作り、微細加工を行って回路パターンを作ると、結晶構造の欠陥が多すぎてサブミクロン・オーダーのLSIではまったく使い物にならないでしょう。 そんな訳で、現在では純度(=コスト)の高いシリコンを半導体に、純度がそれほど高くない低コストのシリコンを太陽電池にと、適切なコストに応じて使い分けるようになったのだと想像します。 昔取った杵柄から推測ですが、ご参考まで。 コメントを残す コメントをキャンセル 名前(必須) メールアドレス(必須/公開はされません) ウェブサイト コメント(必須) 次のHTML タグと属性が使えます: <a href="" title=""> <abbr title=""> <acronym title=""> <b> <blockquote cite=""> <cite> <code> <del datetime=""> <em> <i> <q cite=""> <s> <strike> <strong>
bigfield 2013年8月13日 >誰か真相をご存じの方がいらしたら教えて下さい。 太陽電池や半導体を作るシリコン・インゴットの製造は、ご存じの通り純度が高ければ高いほどコストが高くつきます。 純度が二桁違うと、1~2桁違うかは分かりませんがコストもかなり異なると思います。 では、二桁純度が高いシリコンを太陽電池で使うと出力が2桁上がるかと言えば、残念ながらそんなことはありません。せいぜい1~2%といった所ではないでしょうか。 逆に、純度の低いシリコン・インゴットからウェファを作り、微細加工を行って回路パターンを作ると、結晶構造の欠陥が多すぎてサブミクロン・オーダーのLSIではまったく使い物にならないでしょう。 そんな訳で、現在では純度(=コスト)の高いシリコンを半導体に、純度がそれほど高くない低コストのシリコンを太陽電池にと、適切なコストに応じて使い分けるようになったのだと想像します。 昔取った杵柄から推測ですが、ご参考まで。
ありがとうございます。
わからなかったのは9Nなんて中途半端な純度の物を
他で使う機会はあるのかと言う点なんです。
そんな需要があるのでしょうか(^_^;)
>誰か真相をご存じの方がいらしたら教えて下さい。
太陽電池や半導体を作るシリコン・インゴットの製造は、ご存じの通り純度が高ければ高いほどコストが高くつきます。
純度が二桁違うと、1~2桁違うかは分かりませんがコストもかなり異なると思います。
では、二桁純度が高いシリコンを太陽電池で使うと出力が2桁上がるかと言えば、残念ながらそんなことはありません。せいぜい1~2%といった所ではないでしょうか。
逆に、純度の低いシリコン・インゴットからウェファを作り、微細加工を行って回路パターンを作ると、結晶構造の欠陥が多すぎてサブミクロン・オーダーのLSIではまったく使い物にならないでしょう。
そんな訳で、現在では純度(=コスト)の高いシリコンを半導体に、純度がそれほど高くない低コストのシリコンを太陽電池にと、適切なコストに応じて使い分けるようになったのだと想像します。
昔取った杵柄から推測ですが、ご参考まで。