昨日も太陽光発電所向けの土地について色々とお世話に なっている方からご相談を頂きました。 今年度買取価格確保のための動きがさらに活性化してきたようです。 土地の価格も地域差はありますが、各地で上昇しているようですね。
ご相談頂いた土地は総面積が5000坪でしたが実際に使用できる土地は 3000坪ほどでした。12基分と言ったところでしょうか。 使用面積だけで考えると坪単価が1万円ほどになるそうです。
事前相談を出したところ、回答は400kW。それ以上はバンク逆潮流の 対策が必要となります。これでは50kWを8基分しかおけません。 バンク逆潮流対策費用を払えば(kwあたり2〜3千円程度、管轄電力会社による) 変電所で対策工事を行ってはくれるのですが、これを支払えば確実に系統連系が 行えるというわけではありません。
1.本格的に連系拒否をされるケース
バンクというのは高圧/特別高圧の変電所における 変圧器の一つ一つの事を指します。 この変圧器の下流側の電圧が高くなりすぎて下流側が 上流側の位相に影響をあたえるようになるのがバンク逆潮流です。 バンク逆潮流が起こってしまうと発電所の発電機に ダメージを与えてしまう可能性があります。
昨年のガイドライン改正後は、こちらの改良工事を することによってバンク逆潮流が生じてもいいことになったのですが あまりにも太陽光発電が盛んになった地域ではそのもう一つ上の 特別高圧/特別高圧の変電所のバンクに余裕がなくなって しまっているそうです。
こうなってしまうとその地域全体においてもう大規模な 太陽光発電所の設置はできないことになってしまいます。
2.事実上連系拒否と同等のケース
こちらは工事負担金が異常に高くなってしまうケースです。 変電所(バンク)の空き容量に余裕があっても発電所から変電所まで 電気を運ぶ配電線(高圧線)の空き容量に余裕がなければ 電線を張り替えなければいけません。
この工事はおおよそ1mあたり1万円かかります。 50kWの発電所を10基作る計画で5kmの配電線を 張り替えるとなれば1基あたり500万円の工事費が 余計にかかってきてしまいます。
これだけ追加の費用がかかってしまうと、もうどうにもなりません。 もちろん工事負担金を支払えば太陽光発電所が設置できますが もっと条件の良い土地がたくさんあることでしょう。
手付金を支払う前に
上記1のリスクはよほど広い情報網を持っていないと どうにもなりませんが、2のリスクについては事前相談の際に 情報開示の申請をしてしっかりと検討すればある程度 避ける事が出来ます。
最近の太陽光発電所向け土地取引では、 手付金は放棄する条件でなければなかなか契約まで いけないケースが非常に多くなっています。 補地を見つけたらできるだけ早く事前相談をして なるべく太陽光発電所設置前におけるリスクを軽減させて下さいね。
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