太陽光事業者必見!中小企業経営力強化法についてのまとめ

(カテゴリ: ルール・法律・申請)

中小企業経営力強化法という制度があります。

(中小企業庁 経営サポート「経営強化法による支援」)

太陽光発電事業者であれば個人事業主でも文字通り中小企業でも使える制度なんですが、仕組みが結構わかりづらいので応募する方が困ってしまうことが多いようです。

何度かブログで書いてきましたが、もう一度まとめてみます。

2017-12-21 13.43.44

中小企業経営力強化法の認定事業者になるとどんなメリットがあるの?

太陽光という意味ではメリットは2つあります。

1.償却資産税の減免(1/2)

・ただし工業会の認定書が必要です。(メーカーを通じて工業会に出してもらう形です)

・パネル・パワコンは日本電機工業会  キュービクルは日本配電盤工業会です

・設備取得後60日以内に出す必要がありますが、認定書が届くのに最大2カ月かかりますので取得前に申請しましょう

償却資産税が半分になるのは認定書のある部材費のみです。

2.政策金融公庫の金利優遇(0.9%優遇)

・認定事業者が公庫に融資に相談に行き、見事公庫から融資を受けられるようになった場合、金利を下げてもらうことができます。

・審査の前の段階ですでに「経営力強化法の認定事業者になっておく」ことが肝心です。

・しかし認定事業者になったからといって別に融資を受けやすくなるわけではありませんのでご注意ください。

⇨ 参考 太陽光発電投資で日本政策金融公庫の利率を標準金利より0.9%下げる方法

(本当は即時償却という制度もあるんですが、電気業は除外されています)

(余剰売電にして広告業や農業、漁業であれば理論的には償却可能です)
⇨ 参考 21円低圧太陽光発電で特別償却をする方法

太陽光発電ムラ市場

開業したての売上ゼロで認定事業者になることはできるの?

この制度自体は開業時に適用されることを前提としていません。

ですから中小企業庁や経済産業局に「開業したばかりで売上ゼロ」というと「ちょっと難しいですね」と言われることがほとんどだと思います。

ですが、認定する側が想定していないだけでスキーム上は可能です。

実際に私は個人でも開業初年度で認定事業者になりましたし、法人でも売上ゼロの状態で認定事業者になっています。

普通に売上ゼロで経費を持って利益マイナスの状態から

・2年目 ⇨ 発電所を所有して売上アップ、利益アップ

・3年目 ⇨ さらに発電所を購入して売上アップ・利益アップ

正直に書いていきました。

途中で「遠方より発電所を所有している同業者より管理業務を委託」など周辺業務でさらに売上が上がるようにも書いてみました。

これは「個人の財テク」ではなくて「事業である」という形をとるためです。

なんとなくですが、この論理の方が中小企業庁は認定をしやすいだろうなと考えたからです。

悩んでいる方へ 中小企業庁は認定事業者を増やしたがっているのではないか?

さすがにど素人で、「この人は認定事業者になっても経営力上がらなさそうだなぁ」と思われたら心象は悪いと思います。

しかし、そうでなければ中小企業庁はなんとかヒントを出して認定事業者を増やしたいと思っているのではないでしょうか?

補助金と違って国の財源は痛みません。

全量買い取り制度と違って認定容量が増えると送電網の空き容量が減るわけでもありません。

ここは一発、きちんと数字を合わせ作文をしたら送ってみるのがいいと思います。

僕も2回の認定で3回訂正しています。

一度申し込んでしまえば結構丁寧に教えてくれますよ。

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7 Comments

tomoaki

hamasakiさん
ご回答頂きありがとうございます。
大変参考になりました。

Reply
tomoaki

hamasakiさん
初めまして。
ご質問よろしいでしょうか?
この度、初めて購入した太陽光発電所について、償却資産税の減税を受けるため、経営力向上計画の認定申請を行おうとしています。
そこで、申請書の「8 経営力向上設備等の種類」に記載する金額について教えてください。
工業会証明書を発行してもらったのは、太陽光パネルとパワコンのみですが、付随費用として以下の金額も含めることは可能なのでしょうか?
・架台
・連結盤
・配線部材
・建柱費
・太陽光発電設置工事
・造成費用
いろいろなところで償却資産税が1/2になるという記述を見るのですが、パネルとパワコンのみが減税の対象だと、償却資産税が1/2という程の減税にはならないので、皆様どのように申請されているのかと思い質問させていただきました。

Reply
借金大好きhamasakiさん

償却資産税の減免の最終判断は自治体になります。
ですので僕がお答えできるわけではないのですが、僕の場合はと言うことでコメントさせていただきます。

岩手県滝沢市の場合は「パネルとパワコンのみ」が減免対象でした。

工業会の証明書があるものを減免するというスタンスです。

「太陽光発電事業で中小企業・・・の認定を受けている。パネルだけでもパワコンだけでも価値がなく、一体となって初めて資産価値がある。」と粘りましたがダメでした。

次の対策としては。。。。

パネルとパワコンはオープン価格だということで思い切った調整をいたしました。

厳密には1/2にはなっていませんが、40%以上の減免をいただいています。

hinabon

ご質問よろしいでしょうか?
中小企業経営力強化法ですが、全量売電の場合は対象外ときいたのですが、hamasaki様はどうされたのでしょうか?
私は個人事業主で、6月に低圧48kwの発電所を購入。業者から工業会の証明書ももらったのですが、申請すべきでしょうか?書類作成が手間なので申請しても駄目なら・・・と思い、ご質問しました。

Reply
借金大好きhamasakiさん

全量売電が対象外というのは「一括償却」を利用する場合です。

償却資産税の減免は全量売電でも可能ですよ。
お時間が許すのであればチャレンジされてはいかがでしょうか?

太陽光×αで9年後の脱サラを目指すサラリーマン

hamasakiさん

ご質問よろしいでしょうか?(><)
こちらの日記(https://solar-club.jp/member/ryu1988/?p=5 )に書かせて頂いたのですが、ある太陽光に強い税理士さんに経営力向上による公庫の金利優遇について問合せしたところ、金利優遇については過去の確定申告2期分必要と言われました^^;
実際に太陽光をたくさんお持ちの税理士事務所さんがおっしゃることなので間違いないとは思いますが、念のためセカンドオピニオンをお伺いしたく、ご質問させて頂いた次第です。

個人事業主の初年度から優遇金利で公庫から融資を受けられた事例がありましたら、ご教示頂けると幸いです。

Reply
借金大好きhamasakiさん

私が公庫の新潟支店に電話した時はそこまでは言われませんでした。

私自身は既に公庫から2000万円ほど融資を受けているので追加融資の枠が無く、0.9%の減免は受けられていません。

支店によっても対応が違う可能性があるので、一度ご自身の担当される予定の支店にお電話してみるといいと思います。

聞き方としてはまずは

・経営力強化法の認定事業者になろうと思っている
・仮に通った場合、この0.9%の金利優遇を使おうと思っている
・どんな条件が必要か?

という聞き方がいいと思います。

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