日本は「再エネを増やすしかない」

─ 原油高騰が逆説的に証明した、日本の弱点と進むべき道

借金大好きhamasakiです。

ホルムズ海峡の情勢が緊迫しています。
「中東で戦争が起きた」「海峡が封鎖されたかもしれない」というニュースを見て、遠い国の話だと思った人もいるかもしれません。

でも、これは日本にとって全然遠い話ではありません。

むしろ、日本みたいにエネルギー資源を海外に大きく依存している国ほど、こういう地政学リスクの直撃を受けます。
実際、今回の混乱で原油先物は急騰し、ロイターによるとブレント原油は清算値で前日比6.7%高、一時は13%上昇して82.37ドルまで上がりました。WTIも6.3%高、一時12%超上昇しています。つまり市場は、「ホルムズ海峡が止まるとヤバい」と、ものすごく分かりやすく反応しているわけです。 Source

ここで改めて思うのは、戦争は、結局のところ食料とエネルギーの奪い合いで起きることが多いということです。
きれいごとを並べても、国家が本気になるのは「生きるのに必要なもの」を押さえたい時です。
そして、その逆説的な証明が、今回の原油価格の急騰です。海峡が危ないだけで、世界中の価格が跳ねる。つまり私たちの社会は、それだけ化石燃料、とくに中東の石油に縛られているということです。


日本は「海の向こうの燃料」に依存している

資源エネルギー庁によると、日本の一次エネルギー自給率は2022年度で12.6%しかありません。しかも、原油は中東依存度が90%以上です。LNGは原油より調達先が分散されているとはいえ、それでも海外依存であることに変わりはありません。 Source

さらに資源エネルギー庁は、中東情勢を踏まえた整理の中で、原油は中東依存度が9割超、LNGは約1割が中東依存だと明記しています。石油備蓄はあるし、LNG在庫も一定程度あるので、明日すぐ日本全土が止まるわけではありません。ですが、問題はそこではありません。**「長引いたらどうするのか」**です。 Source

ホルムズ海峡は、アメリカEIAも「世界で最も重要な石油輸送のチョークポイント」と位置づけています。2022年には日量2,100万バレルが通過し、世界の石油消費の約21%に相当しました。LNG貿易の約5分の1もこの海峡を通っています。 Source

要するに、ホルムズ海峡の問題は「中東のローカルニュース」ではなく、世界のエネルギー価格を決めるボトルネックの話なんです。


日本国内で作れるエネルギーが、どれだけ貴重か

こういう局面になると、エネルギーの価値観が一気に変わります。

平時は「再エネは高い」「EVは不便」「太陽光は不安定」と言う人が多いです。
でも、有事になると話は別です。

なぜなら、日本国内で生み出せるエネルギーは、それだけで安全保障上の価値を持つからです。

日本国内で比較的“自国内のインフラとして使える”電源は、水力、再エネ、そして原子力由来の電力です。少なくとも、原油タンカーがホルムズ海峡を通れるかどうかに毎日ビクビクしながら使うエネルギーより、国内の送電網につながった電気のほうがはるかに強い。
もちろん原子力燃料も完全な国産ではありません。しかし、少なくとも**「毎日タンカーで燃料を運ばないと回らない仕組み」から少しでも離れること**には意味があります。ここを勘違いしてはいけません。

再エネが有利になる理由は、環境に優しいからだけではありません。
戦争や海上封鎖や資源高騰に対して強いからです。


今回の危機は、「再エネは安全保障そのもの」だと教えている

中東依存が続く理由について、資源エネルギー庁は、中東には埋蔵量が集中し、輸出余力があり、日本から見て輸送上も有利だったからだと説明しています。 Source

これは平時には合理的でした。
でも逆に言えば、一つの海峡、一つの地域の安定に、日本経済の根っこを預けてきたとも言えます。

今回のように戦争が長引けば、日本はエネルギー面でも資源面でも致命的なダメージを受けかねません。
ガソリン代、物流費、電気代、化学製品、肥料、食料、製造コスト。全部つながっています。

つまり再エネの導入は、単なる環境政策ではありません。
エネルギー安全保障政策です。
もっと言えば、国防の一部です。


「EVは使えない」という人ほど、原油高騰に弱い

日本では今でも「EVは使えない」「使いにくい」という意見が根強いです。
でもそれ、ガソリンが普通に買えて、価格もそこそこ安定している平時の話です。

そもそも、ガソリンが高騰してしまえば、話は一変します。

毎日移動する人、仕事で車を使う人、配送や営業で走る人にとって、燃料代の上昇はそのまま生活費と経営コストの上昇です。
一方でEVは、少なくとも「ガソリンを入れないと走れない」という制約からは逃れられる。電気料金が上がるとしても、燃料輸入の一点集中リスクとは構造が違います。

特に、太陽光+蓄電池+EV、あるいは夜間電力や自家消費を組み合わせられる人にとっては、エネルギー価格ショックへの耐性が一段上がります。
「EVは不便か便利か」という話をしているうちは平和です。
でも本当に大事なのは、有事にどちらが動けるかです。


これから必要なのは、「電気で動く日本」への転換

今回の危機が長引くなら、日本は本気で方向転換を迫られるはずです。

  • ガソリンや軽油に依存した移動を減らす
  • 給湯、暖房、厨房をできるだけ電化する
  • 工場や物流拠点も含めて、電化と自家消費を進める
  • 太陽光、蓄電池、送配電網、EV充電網を社会インフラとして整備する
  • 「安いかどうか」だけでなく、「止まらないかどうか」でエネルギーを考える

これです。

要するに、「電気で動く日本」に変えていくしかないということです。

再エネは不安定だ、と言われます。
その通りです。
でも、ホルムズ海峡一つで国全体が揺れる仕組みも、十分すぎるほど不安定です。

再エネの弱点は、蓄電池、系統増強、需給調整、市場設計で少しずつ改善できます。
しかし、海外情勢の地政学リスクは、日本一国の努力だけではコントロールできません。
だからこそ、自国内で回せる電気を増やすことに意味があるのです。


まとめ:今回の原油高騰は、再エネ推進の“答え合わせ”

今回のホルムズ海峡危機で、原油価格は急騰しました。市場は正直です。
つまり世界は、石油の供給不安が起きるだけで大きく動揺するほど、まだ化石燃料依存から抜けられていないということです。 Source

日本は原油の中東依存が9割超、一次エネルギー自給率は12.6%。この構造自体が、すでに大きなリスクです。 Source Source

だから私は、今回の出来事は
「再エネを増やしたほうがいい」
ではなく、
「再エネを増やさないと危ない」
という話だと思っています。

再エネ推進は、理想論ではありません。
現実論です。
そしてホルムズ海峡の混乱は、そのことをものすごく分かりやすく教えてくれています。


参考ソース

 

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