少しふざけた題になってしまいましたが、先月あった産総研の成果報告会のなかのパネルの10年点検結果で、A社のパネルに不良が大量にあったことからこのような表現を使いました。不愉快に思われた方にはお詫びします。
「絶パネル」という言葉は、もうこのようなパネルは無いだろうという期待で使いました。会社名は産総研の報告でA社として取り扱っていたのをそのまま流用しています。どこの会社か気になるとは思いますが、報告では匿名でしたので、お問い合わせ頂いてもわかりません。
さて・・・
A社のパネルで起こっていた不良の大部分はインターコネクタの不良によるものと見られています。産総研では不良パネルの一部のバックシートを剥がし、裏側のインターコネクタと裏面電極の接続不良を確認していました。製造工程の問題を暗示するような、周期的な不良の繰り返しも見つかっているようです。
検査対象のパネルは産総研に設置されてから10年ということですから、製造されたのは2004年、2005年頃だと思います。
このブログでも紹介しましたが(パネルトラブルの例)、私がある調査で12年ほど前に発見したパネル不良は、特性の状況からインターコネクタの不良と考えていました。この会社とA社が同じであるかどうかは判りません。このパネルは屋根一体型で、12年前頃は住宅用の太陽光発電が拡大し、屋根一体型太陽電池なども出てきた頃でした。屋根一体型はそれまでのパネルとは構造が異なるので、新しい構造に対して十分に信頼性を確認できずに引き起こしたトラブルではないかと見ていました。
一方、今回のA社のパネルは普通の野立て用のパネルです。かつてNEDOパネルとも言われた形のもので、構造や信頼性など技術的に十分洗練されたものだと思っていたのですが・・・。
2004年、2005年という時期について考えてみました。ちょうどドイツがFITを始めて太陽電池の需要が膨らんでくる頃です。しかし、各社が工場を増設して生産能力を拡大化してきたのはもう少し後だったような気がします。そうすると現存の設備で精いっぱい生産していたということになるのでしょうか。そこに無理があったということは考えられますが・・・。
だからと言って不良品を出すことが許されるわけではありません。産総研の検査だけでもかなり大量に発見されているので、おそらく他のサイトでも不良が発生していたと思います。が、そういうクレームを受けて、きっとA社はもう対処し、こういうパネルは作っていないでしょう。今さら、昔のことを言われるのは辛いかもしれません。
残念ながら不良品大量発見ということになったA社ですが、この10年間に努力され他社よりも信頼性の高いモジュールを作れるぐらい立派に更生されていることを願っています。
コメントを残す