アメリカでは太陽光発電が4セント/kWh以下になったのか(続き)

前々回、このテーマで日本の発電コストを計算する時に設備価格(工事込)で30万円/kW として計算してから、20万円/kW ぐらいなら日本でも実現できそうと書きましたが、日本で既に20万円/kWhになっているというご指摘を受けました。

 

私も例えば14万円/kW (多分、工事別) という広告を見たことがあるのですが、おとり広告かと思って信用していませんでした。しかし20万円/kW (工事込)がかなり現実的になっているようです。ご指摘、ありがとございました。

 

さて、20万円/kWなら発電コストは10円/kWhぐらいになり、これならバッテリーを入れても行けそうだというのが前のブログでの話でした。

 

話題のテスラーのバッテリーで考えてみます。

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テスラーのバッテリーはリチウムイオン電池らしいですが、深放電でどれぐらい寿命が持つものかよく知りません。携帯電話のバッテリーの寿命が数年であるところを見れば、テスラーのバッテリーもせいぜい10年ぐらいでしょう。

 

テスラーのパワーウォールは

  • 7kWh: 3,000$
  • 10kWh: 3,500$

らしいですが、ここでは 4万円/kWh (工事込)とすることにします(つまり7kWhで28万円、10kWhで40万円)。工事込でこの価格は少し安いかもしれませんが。

 

バッテリーのサイズは太陽光発電1kW(20万円)に対して2kWh(8万円)とします。

 

発電期間を20年とすると、太陽光発電は20万円/kWのままですが、バッテリーは一度交換が必要なので16万円となります。

 

バッテリーは蓄電するだけで発電するわけではありませんので、バッテリーのコストはそのまま発電コストに上積みされるだけです。従ってバッテリー付太陽光発電設備(工事込)は36万円/kWとなります。

 

あとの計算は前回と同じで、設備利用率13%、1年間の総発電量が 1,138kWhですから

360,000 ÷ 20 ÷ 1,138 = 15.8 円/kWh

これなら経済性はありますね。計算、間違っていないと思いますが。

現状での問題は

    • 蓄電池システムで電気を売る制度はまだない
    • 蓄電池システムで電気を売るシステム(設備)もまだない
    • 20万円/kWで太陽光発電を作るにはある程度の規模が必要

ということで、取りあえずは自家消費のシステムを作るのが現実的でしょう。系統のバックアップが必要ですが、そのようなシステムは提供されているのでしょうか? マニアなら頑張って作っても、注文で作るとバカ高いものになってしまいそうです。かなりの知識がないと難しそうです。

 

何となく手の届きそうなところに来ているのですが、なかなかうまく行きませんね。

 

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