スマートコミュニティというのはある限定した地域内でエネルギー(電気・熱)供給をまとめてサービスし、再生可能エネルギーや未利用エネルギーの効率的な活用を狙うもののようです(スマートコミュニティで地方創生、エネルギーの持続可能な地産地消へ)。私は昔からこういうエネルギーサービスが有ったら良いだろうなぁという意識があったので、この手のニュースには関心を持っていました。
同じようなイメージのものに、マイクログリッドと言うものもありました。マイクログリッドという名前はミニグリッドの小型のようで紛らわしいため、スマートグリッドと呼ぶようにもなり、今では様々な言い方をされているようです。
スマートグリッドのようなものが注目されるようになった背景には、やはり太陽光発電の普及があるでしょう。太陽光発電のように出力が不安定な電源に対して、纏めてバッテリーなどを設置して全体で安定化を図る、同時にバッテリーはその地域で電源の高信頼化や停電対策にも利用する、など工夫して地域の電気の供給を高付加価値化しようとしていました。
この考え方は欧米から来たもので、欧米、特にアメリカでは電力供給の信頼性が低く(その代り電気代が安いですが)、利用者側で停電対策を考えなければなりませんでした。停電対策でバッテリーを導入するなら太陽光発電の安定化にも使え、クリーンイメージの向上も図れるという考え方が生まれ、10数年前頃からこのような研究が盛んになってきたように思います。
その後もいろいろな工夫がされ、例えばここで紹介した記事のように熱利用やエネルギー地産地消の概念を取り入れたりして検討が加えられているようです。しかし、残念ながらまだパッとした成果にはつながっていないようです。
エネルギー供給システムの開発ですから、とんでもなく大きなテーマです。そんな簡単に成果につながるものではないでしょう。今後何十年もかけて、このような仕事が積み重ねられ、知らないうちに少しずつ進展していくのかもしれません。とは言え、少しでも進化の様子が見られたらいいなと思い、この手の活動には昔から関心を持っています。
今回の記事の話ではエネルギーの効率的利用を地域の住宅の付加価値として利用しようとしているようです。太陽光発電、太陽熱利用に加え、エネルギー制御システムを導入するようです。良い結果が出るといいのですが。
今後も、この手のニュースを発見したら触れていきたいと思います。
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