下の写真は私がサンプルに作った小型独立太陽光発電システムです。
私はアフリカなどで太陽光発電普及の仕事をしましたが、そこで使われるのはこのようなシステムです。一般的にこのようなシステムはソーラーホームシステム(またはSHS)と呼ばれ、主に未電化地域の家庭などに設置され、照明などのために使われていました。
現地では使い方などの説明のために、このようなセットを作り使っていたのですが、それらは現地に置いてきたので、日本でも一つ作っておこうと思い用意しました。
簡単なシステムですがこれで基本的な独立型の太陽光発電システムとなっています。システム容量を大きくすれば、日本の家庭などでも使えます。
私は個別にパーツを買い揃え自分で作りましたが、ネットで探せば同じようなセットが多分あるでしょう。
簡単に動作を言いますと、太陽電池で発電した電気をバッテリーに貯めて、それをインバーターで交流(AC)100Vに変換して使います(インバーターはパワコンとも言われています)。更にバッテリーへの充電・放電をうまく行うためにコントローラーが必要となります。電気はAC100Vに変換されているので、このセットでたいていの電気製品を動かすことができます。
一つ重要なポイントを指摘しておくと、小型のシステムは大体12Vで作るという点です。従って、太陽電池もバッテリーもコントローラーもインバーターも12V用のものを揃える必要があります。
このシステムを応用すればいろいろなものを太陽電池で動かすことができるので、面白いのではと思いました。
これからしばらく小型独立型の太陽光発電システムの話を書こうと思います。
途上国を考えています。特にグリッドが整っていない地域を意識しています。
性能云々というわけではなく、販売が難しいのですね。鉛蓄電池では雨期時の電池の使いすぎで、すぐに交換が必要になるので、SHSの普及が上手くいかないのではと考えていました。
販売は難しいそうですね。
SHSのマーケットとしてやはり途上国を考えているのでしょうか。リチウムイオンのメリットは販売網が充実していることにあります。もちろん価格や信頼性が適切なことも重要ですが。携帯電話やスマートフォンは途上国でも十分普及していて、リチウム電池の販路が充実しています。途上国でビジネスをする場合は販売網をどうやって確保するかが最大の課題となります。12Vであるかどうかや特性がどうであるかはあまり問題ではありません。販路を確保するために、どのような商品戦略をつくるかが課題になると思います。
早速ご連絡ありがとうございます。
リチウムイオン電池も使用され始めているのですね。
その場合は12Vに拘る必要はないのでしょうか?
12Vにした場合のメリット、デメリットはあるのでしょうか?
ご存知ならお教え下さい。
>更にどのような競争力を持つかが重要になると思います。
どのような特性が必要になるのでしょうか。
キーになるポイントがあれば教えてください。
コメント有難うございます。
SHSは20年以上昔に出てきたものなので、そのころはリチウムイオン電池は希少でほとんどが12Vの鉛電池でした。
最近はリチウムイオン電池も使われるようになってきています。白色LEDが普及したことと、鉛電池の信頼性が低いことがリチウムイオン電池が普及した背景にあると思います。
LEDとリチウムイオン電池を利用した小型のSHSは2-3年前から多く普及するようになってきました。従って、これからリチウムイオン電池を使ってSHSを出す場合は、更にどのような競争力を持つかが重要になると思います。
初めてまして、塚本ともうします。
SHSに興味があり連絡させていただきました。
記事の中で12Vに合わせた方が良いとありましたが、
電池が12Vに限らないのであれば、12V限定しなくても使用できるのでしょうか?
私はリチウムイオン電池の技術者であり、リチウムイオン電池でこのSHSが出来ないか考えています。
何もわかっていない状況ですが、
ご教授願いでしょうか。よろしくお願いします。