東京電力が新しい家庭向け電力小売りサービスを開始する、という話を数日前のブログで紹介しましたが(東電が新電力作るってよ)、もう少し詳しい話が分かりました。狙いは個人間の電力取引を広く行うことで安く電力を提供し、結果としてシェアを広げるところにあるようです。ブロックチェーンを使ったフィンテックでこれが可能になるようです(フィンテックの雄が東電子会社に転身した理由)。
フィンテックの専門家もブロックチェーンを使った電力取引には注目していたのですね。こういう記事を読むと、電力業界が新しくなりそうでワクワクした気持ちになれます。
まず面白いと思った点は、フィンテックの雄としてインタビューされている妹尾氏が東電に転身した理由として、「電力取引を変えるには、送配電インフラ事業や規制関係の調整が多く必要で、東電のような会社にいないと交渉力を持てない」と判断したことを挙げている点です。
いや、確かにそうでしょうね。逆に、古い体質の東電から電力取引の改革が提案されてきそうなのが楽しみです。ここは是非、妹尾氏は社内外の圧力に負けないで事業改革にまい進してほしいと思います。
で、肝心の個人間の電力取引についてですが、この妹尾氏のイメージでは、個人間電力取引は「需要家に設置された太陽光発電や蓄電池を、東電側から制御して全体の需給バランスを最適化する」ことを狙っているようですね。つまり個人間電力取引は東電が制御するのであって、個人が制御するものでは無いようです。恐らく、多少は個人が売り先を指定するようなオプションはあるのでしょうが、原則、東電が制御するのではないかと思います。
まぁ、その方がうまく行くのでしょうけれど、私は電力取引にちょっかいを出したいと思っていましたので、少し残念です。ただ、この手のサービスは、その内、いろいろな新電力がいろいろなメニューを出してくると思われますので、じっくり様子を見守ろうと思います。
取りあえず、東電頑張れ、妹尾氏頑張れ。
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