昨日のブログで利回り5.5%で募集している太陽光ファンドは実は利回り3.2%だったことを紹介しました。
もう少し詳しく書くと、次のような計算になっています。(分かりやすくするために、数字は簡単にしました)
まず、100万円をファンドに投資したとしましょう。このファンドは10年で償還されます。
1年目に13万円分配され、この内10万が元本償還、3万が利益分配。残額は90万円。
2年目に13万円分配され、この内10万が元本償還、3万が利益分配。残額は80万円。
3年目に13万円分配され、この内10万が元本償還、3万が利益分配。残額は70万円。
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というように分配され10年後にすべて償還されます。
10年間で130万円分配され、1年平均の利益は3万円。
10年間のファンドの平均残高(100万、90万、80万、・・・0の平均)は50万円。
従って平均残高に対する1年間の利回りは3 ÷ 50 = 6% ということになります。
しかし、初期投資100万円で10年間に30万円の利益ですから1年平均利回りは3%です。
同じようなやり方で5.5%の利回りは、初期投資に対する利回りにすると3.2%でした。
広告では利回り5.5%と書いているだけなので誤解を生じかねません。しかし、ファンド資料を取り寄せ読むと「10年間の利益は32%」「平均残高に対する利回り5.5%」と書いてあるので、嘘だとは言えません。
5.5%に惹かれて、あまり考えずに応募してしまい、未だにこの計算の絡繰りに気が付いていない人もいるのではないかと思います。
利回り3.2%というのはファンドとしてそれほど悪くはありませんが、このような紛らわしい表現を使うなんて、少なくとも良心的な会社とは言えないでしょうね。
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