太陽電池で発生した電気で水を分解したら水素を作ることができます。その方法で宮崎大などが世界最高の効率を達成したそうです(宮崎大など、太陽光から水素への変換効率で世界最高の18.8%達成)。
集光型の太陽電池で発電したそうですから、そこのエネルギー効率は20%を超えているでしょう。水素を作るところのエネルギーは、多分、水から水素を作る時の化学結合エネルギー差から計算するのでしょう。結果としてエネルギー変換効率18.8%は世界最高だそうですが、電気を作るところで20%以上の効率があったので、水素にする時に10%以上はロスしていそうです。
一方、水素自体はエネルギーを貯蔵するためのもので、それをまた電気や熱、動力にしなければなりません。電気にする場合は燃料電池を使うのでしょうか? 燃料電池だとするとエネルギー変換効率は30-40%ぐらいだと思います。これならバッテリーを使う方が(バッテリー充放電は90%ぐらいの効率があるので)ずっとお得ですね。
熱にする場合はそのまま燃やせばよいので、結構使えるのかな。
車を動かすには水素エンジンになるのでしょうか。あるいはまた燃料電池の電気自動車でしょうか。燃料電池だと前述のようにバッテリーを使う方が効率は良さそうです。水素エンジンの方は残念ながら良く判りませんが、水素を作るロスに加えてエンジンのロスがありますから、やはりバッテリーより効率は落ちそうです。
このように考えていくと、水素は将来のエネルギーとして期待されているものの、思ったほどバラ色でもないという気がします。少なくとも電気エネルギーの貯蔵に関してはバッテリーが王道のように思います。ただ、水素は輸送しやすいので便利という長所があるので、それなりに使われるようになるでしょう。・・・というのが私の予想。当たるかな。
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