中国大手のJAソーラーが太陽電池の製造方法で日本の技術をとったということです(JAソーラーのPERC技術を用いた両面発電セルの知的所有権が日本で特許取得)。記事のタイトルだけを見ていると何のことだか理解しづらいですね。ここでは技術の細かいことには触れないようにして、中身を検証してみたいと思います。
まずPERC技術も両面太陽電池技術も既知の技術なので、それだけでは特許をとることはできません。ただこれらを組み合わせた太陽電池を作るところに、JAソーラーはうまい技術を開発し、それを日本の特許庁に申請して特許が認められたということでしょう。かと言ってJAソーラーが日本で製造する気があるのかどうかはよくわかりません。
今のところ、日本のメーカーでPERCの両面発電セルを作っているという話を聞かないので、この特許によって日本の太陽電池メーカーが困るということはないと思います。
そもそも太陽電池は中国メーカーの独断場になっていますからね。日本のメーカーはもっと画期的な発明でもしない限り、対抗するのは難しそうです。むしろ中国メーカー間の競争のために、JAソーラーは日本の特許を押さえたのかもしれません。また、中国の製品というと、低品質を連想されてしまうので(一部は今でも低品質だと思いますが)、悪印象払拭のための戦略の一つかもしれません。確かにこういうニュースを聞くと、JAソーラーというのは結構しっかりやっているのではという印象を持ちますからね。
太陽光発電をやるのに中国のメーカーを無視することはできません。これからは、こういう情報を集めながら、メーカーの技術力や姿勢を見定めていく必要があるでしょう。
コメントを残す