このセミナーは再生可能エネルギーの普及に熱心な市民団体(パワーシフト)が開いたものです。従って、新電力をビジネスの立場からではなく、再生可能エネルギーを買いたい人の立場から見たものでした。ちょっと私の興味とは違っていましたが参考にはなりました。
法律改正により来年の4月から電力小売りも自由化されます。これにより、誰もが電力の購入先を選べるようになるはずで、うまく選べば再生可能エネルギーによる電力だけを購入できることになります。新電力の中には再生可能エネルギー電力を扱っている会社もあります。このセミナーを主催したパワーシフトは再生可能エネルギー電力を購入しようと呼びかけていて、その一環でこのようなセミナーを開いています。
このセミナーに参加して何より印象強いのは、連休中の好天日にも関わらず100人近くの(私の推定)人が参加していたことです。再生可能エネルギーを「購入する」ことにこれだけ多くの人が関心を持っていることは素直な驚きです。これだけでもある程度の市場になっているなぁと思いました。
セミナーではまず新電力の状況に詳しい専門家による基調講演のようなものがあり、その後、パワーシフトが選んだ4つの新電力会社のプレゼン、最後に討論会のようなものがありました。4つの新電力会社と言うのは、来年4月から100%再生可能エネルギーによる電力を売るだろうとパワーシフトが判断した会社のようです。
セミナーを聞いての全体的な印象は、まだまだ新電力は力が弱く、来年4月段階で再生可能エネルギー電力を提供できる会社は少なく、その後もそんなに急に拡大していくのは難しいだろうということでした。
今は既存の電力会社があまりにも強すぎるということですね。新電力に対しては、長ぁーい目で育成していくことが必要だと思います。新電力の方でも、うまいビジネスモデルを開発して需要家のニーズに応えていくなど工夫の余地はあるでしょう。
個人的には太陽光発電のような変動する電源をどのように安定化するのか、いわゆる同時同量をどのように実現するのか技術的な問題に興味がありましたが、ちょっとここは場違いなようでした。
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