ちょっと判りにくい記事ですが、東大が太陽光発電の異常をモジュール単位で発見できる通信技術を開発したそうです(モジュール単位の異常を遠隔監視で発見できる、新しい通信技術を開発)。診断技術でなく通信技術を開発というところが判りにくいのですが、結果としてモジュール単位で遠隔管理できることは喜ばしいことです。
どうも各モジュールに診断機能を持つ通信機器を取り付け、モジュールの診断情報を出力ケーブルを通じて送りだすようになっているようです。普通は情報用の線を余分につなぎますが、電力ケーブルを使っている点が特徴なのでしょう。ケーブル1本節約できたという話ですね。送り出された信号はパワコン周辺で受け取って、後はインターネットなどに送り出すようです。
出力ケーブルには多数のモジュールが直列につながっているので、診断情報を送りだすと言ってもなかなか難しかったようです。診断情報は温度と電圧だけなので、開発が難しかったのは診断ではなく通信ですかね。まぁ、診断の方は電圧が判れば大体の異常は判定できるでしょう。
モジュール単位で監視できるシステムは既にTIGOのオプティマイザなどが有名です。オプティマイザのコストは1-2万円/kWぐらいでしょうか。そこそこかかりますが、オプティマイズ機能により出力が2-3%上がるという利点があります。東大のシステムの場合、監視機能だけなのでかなり安くしないと対抗するのは難しいかもしれません。価格は不明です。
ともあれ、かつては官僚育成専門機関のような東大が最近ではこのように社会参加するようになったことが私には新鮮です。東大からの学会発表なども増えているように思います。東大がこれからも活躍してくれると頼もしいですね。
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