EL検査とは太陽電池のクラックなどによる電気的損傷を見つける方法で、画像で損傷部分が黒く見えるため、判りやすい検査方法と言えます。ただし、これは太陽電池からの僅かな発光を利用した検査方法なので、太陽電池を暗室に持ち込んで検査しなければならないという不便さがありました。
ところがこれを現場でできるようにしたシステムができたそうです(西進商事、サイトで「EL検査」が可能なパネル診断システム)。西進商事と言うのは古くから太陽電池関係の機器を扱っている会社ですが、アクティブ・ソーラー・イノベーションという会社と協力して開発したようです。
前述のようにEL検査は僅かな発光を調べるものなので、現場でできると言っても夜行う必要があるようですが、逆に夜だと検査のためにシステムを止めても発電ロスにならないというメリットにもなるようです。まぁ、夜に測定するのは面倒そうではありますが・・・。
実際にはEL検査を全てのモジュールに対して行うのはかなり大変そうなので、やはり他の検査機器などで異常モジュールの場所を限定してから実施することになると思います。そうすると他の機器だけでもモジュール異常の検査をする方法はあるので、それに比べてメリットがあるのかどうか微妙な気もします。
これはEL検査全体に言えることだと思います。
EL検査は結果が画像で見られるので、非常に分かり易いところがある反面、定量的なデータが無いので、例えばモジュールの不良交換の条件となる「10%以上の劣化」などの証拠にはなりません。結局、モジュールの特性測定を別途行わなければならないということになりますね。つまり、EL検査はそれだけでは完結することができないということが課題です。
さて、お値段は400万円となっていますが、これはEL発光をさせるためのDC電源を含んでいない値段なので、それを含むと600万円と言うことになります。
かなり高いですね。
もっとメリットがあるのかもしれませんが、この記事ではそこまで判りませんでした。
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