前回、テスラ社の新製品パワーウォールと太陽光発電を組み合わせても、経済性だけでは得策でないことを指摘しました。パワーウォールを経由するとコストが約14円/kWh アップするので、なかなか経済性を持つのは難しいようです。
さて、深夜電力を使い回す方法ではどうでしょうか。
電力会社の時間別料金の契約をすると深夜の電気代は10円/kWh、昼間は30円/kWhぐらいです。従って深夜電力をパワーウォールに蓄電し、昼間使うと少し得になりそうです。しかし、昼間に10kWhも使うのは普通の家ではあまりないような気がします。またこの場合の電力コスト24円/kWh(10円+14円)は、普通の契約の電気代と変わらないので、わざわざ深夜電力を使い回すような設備を作る分だけ損になりかねません。
電力会社が昼間に30円/kWhで電気を買ってくれたら良いのですが、そんな虫のよい話は無いでしょうね。またそれが可能としても、そのための設備にもう少しコストがかかるので、本当に得になるかどうか疑問です。
やはり経済性だけでパワーウォールを導入するのは無理なようです。
パワーウォールは、バッテリーパックとしてはこれまでのものよりかなり安くなりましたが、まだまだ電源として使える範囲は限られるようです。アメリカのように商用電源の信頼性が低いところや、電力会社の電気がうまく使えない/使いたくないというような場合でないと利用価値は低いようです。
とはいえ、そのようなニーズがある場合は、これまでよりもずっと低コストでバッテリーを導入できるようになったので、それなりに売れるだろうとは思います。
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