太陽電池の変換効率といってもいろいろあり、ここで発表されたもの(長州産業 ニュースリリース)はセル変換効率のようです。セルの大きさは判りませんが10cm角ぐらいかなと想像しています。セルで23.1%というのは世界トップクラスですが、24%以上のものがすでに出ていると思います。パネルにするといろいろなロスで1割ぐらい効率が落ちると思います。パナソニックはパネルで既に23.8%を達成していますから(パナソニックが太陽電池モジュール効率で世界最高更新)、さすがですね。
長州産業が高効率を達成したセルはHITとMWT(メタル・ラップ・スルー)の技術を組み合わせたものです。HITはサンヨーから導入した技術で、MWTはオランダのECNと共同開発している技術のようです。HITは有名ですね。MWTについては次回説明しようと思いますが、複雑な技術でまだ実用化されていないと思います。
HITもMWTも導入技術ではありますが、長州産業もなかなか頑張っているようです。既にこれらの技術で昨年21.5%を達成していたらしく、更に技術改良で今回の効率を達成したのでしょう。
私はよく知りませんが、HITもMWTもそろそろ基本特許が切れる頃ですかねぇ。そうなれば長州産業は実用化に取り組むのでしょうか。MWTはコストがかかりそうな技術に見えますが、その辺りのブレークスルーがまだ必要なように思えます。あるいは、もっと別の技術に移っていく可能性も十分にありますが、取りあえずは注目の成果です。
コメントを残す