カネカが180平方センチの太陽電池セルで26.33%の世界最高の変換効率を達成したそうです(世界最高の26.33%を達成、結晶シリコン太陽電池のセル変換効率で)。とにかくこれは明るい話題です。
カネカはあまり太陽電池では聞かいかもしれませんが、結構昔から太陽電池をやっています。アモルファス太陽電池から始めて、アモルファスと結晶を重ねたタンデム型の太陽電池なども行い、今ではHIT型の太陽電池にも取り組んでいるようです(おっ、カネカもHIT太陽電池をやるのか)。このため、アモルファスについては結構技術を蓄積していて、今回の効率達成したのはアモルファスを用いたヘテロ接合の太陽電池でした。
アモルファスと結晶のヘテロ接合は、そもそもサンヨーが開発した技術で、今はパナソニックが引きついていますが、今回の技術はヘテロ接合をバックコンタクトに応用したものです。もちろん本家のパナソニックも同じような研究をしています(例えば「パナソニックが太陽電池モジュール効率で世界最高更新」)が、今回はカネカが勝ったようです。
シャープ(シャープの逆転打となるか、NEDOプロジェクト)や長州産業(長州産業がセル効率23.1%の太陽電池を開発)も同じような研究をしていると思います。特許などの権利がどうなっているのか良く判りませんが、ヘテロ接合は日本の技術なので、海外との競争力を持つために日本の技術が向上してくれることは歓迎です。
しかし、本当に技術の権利関係はどうなっているのでしょうね。
私の想像では、ヘテロ接合の基本特許はパナソニックが持っているけれど、今回のバックコンタクトへの応用などの周辺技術の開発をカネカが行い、パナソニックとの権利の交渉にするのではと思います。よくある話ですね。
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