しばらく前にカネカが太陽電池セルで世界最高効率を達成したニュースがありましたが(カネカが太陽電池変換効率で世界最高の26.33%を達成)、今度はそのセルを用い世界最高のモジュール変換効率24.37%を達成したそうです(結晶シリコン太陽電池モジュールで世界最高変換効率24.37%を達成)。なにはともあれ、おめでとうございます。
普通、パネルにした場合、セルのバラツキや無効面積の影響で、モジュール(パネル)の効率はセルの9割強ぐらいになります。この場合も9割強ぐらいになっているところを見ると、安定してセルを生産できていることがわかります。
さて、ここで使われている技術はヘテロ接合とバックコンタクトですが、これらはいずれもカネカの技術ではありません。バックコンタクトはもう特許が切れているのかもしれませんが、ヘテロ接合はまだ特許は切れていないようです。カネカがどうするつもりなのか気になるところですが、特許が切れるのを待つのか、派生技術を押えて技術の交換に持ち込むのではないかと思います。
カネカはサンシャインの時から太陽電池技術開発に取り組んでいて、その結果、アモルファスのタンデム(積層)技術を蓄積してきました。いまでもアモルファスのタンデム太陽電池を生産していると思いますが、多分カネカはアモルファスタンデムの今後は苦しいと見ているのでしょう。それで、ヘテロ接合/バックコンタクトに何とか乗り換えたいのでは、と想像しています。まぁ、私の想像ですが・・・。
さて、記事にはモジュールの写真があります。写真の小さい長方形が一つのセルで、数えると108個あります。記事でも108個のセルを用いたと書いてあります。これはバクコンタクトなのでインターコネクタはありません。写真では見間違えそうですね。
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