テスラ社は昨日紹介したソーラールーフと共にバッテリーシステムの新製品も発表しました(テスラ社が「発電する屋根」を開発、脱自動車メーカーを図る狙いと展望)。蓄電容量が14kWhと前のパワーウォールより2倍に強化されています。これで5500ドルと言うことですから、前の2倍の価格よりは少し安くなっています。
前回パワーウォールが出た時に、私なりにコスト計算をして(話題のテスラ社のバッテリーの価値は? その2)、電源として普通に使うには高いけれど、停電すると困るような重要な機器の電源に使うには安いという印象を受けました。今回の新製品の容量当たりの価格は前回のものとそれほど変わっていないので、その状況はあまり変わっていないと思います。
少し計算してみましょう。
例えばこの14kWhのバッテリーを平均して毎日10kWh、20年間使えたとし(そんなに使えないと思いますが)、価格を60万円とします。
10kWh X 365 X 20 = 73000kWh
600,000 ÷ 73000 = 8.2円/kWh
つまり発電した電気をパワーウォールを介して使うと、1kWhあたり8.2円余分にコストがかかるわけです。従って、太陽光発電の発電コストが1kWhあたり10円ぐらいならパワーウォールを使っても18.2円/kWhで経済性を持てそうです。しかし、パワーウォールは20年も持たないでしょうし(10年でダメになったら倍のコストになります)、太陽光発電の発電コストの10円もまだまだ難しいところです。そうすると経済性はまだ厳しいという気がします。
ただ、2019年になればFITの10年を終えて投資を回収した太陽光発電システムが出てきます。このようなシステムなら発電コストはゼロですから、発電した電気を系統に安く売るより、パワーウォールを使い自家消費した方が8.2円/kWhでずっと安くつきます。
テスラ社は確かに頑張っていますが、普通の電源として使うにはパワーウォールはまだ高いという印象は変わりません。それでも用途は限定されますが、従来のバッテリーよりずっと安いので、かなりの市場が見込めることは確かでしょう。
来年中には販売するようですが、日本でも使える製品が出てくるのでしょうか。その辺りはちょっと気になります。
コメント有難うございます。今から10年後だとかなり性能も価格も変わっているでしょうね。テスラだけでなく日本のメーカーも頑張っていることを期待していますが。
いつも当ブログを拝見しています。
私もテスラ社に期待しています。
今年屋根発電をスタートさせたのですが、買い取り終了の10年後にはかなり使える性能と価格になっているでしょうね。
その時は是非購入したいです。