「砂漠で高効率太陽光発電」というニュースが流れていました。砂漠は日射量が多く、土地も遊んでいますので、太陽光発電をするのにはとても良いと思います。このため昔から多くの人が砂漠太陽光発電を提唱してきました。有名なところでは黒川先生が数年前まで砂漠太陽光発電を盛んに言っていたと思います。今でも言っているかもしれませんが・・・。
しかしなかなか実現されるに至りません。やはりコストの問題が大きいのか、理想と現実のギャップは大きいようです。私も昔は砂漠太陽光発電に夢を持っていましたが、今では冷めた気持ちで見ています。
さて、 今回の記事を見ますと「高効率」の太陽光発電の実証を行うようです。発電量が普通の太陽電池の2倍になるそうです。アフリカ各国に売り込むつもりらしいですが、どんな太陽電池なのでしょう。GaAsなら一般のシリコン太陽電池の2倍くらい発電するかもしれませんが、GaAsは商品化されていないと思いますので、これで売り込みをかけることはできないでしょう。
高温に強いと書いてありますので、効率2倍まではいきませんがHITを使うのでしょうか。そう思っていると下のような写真を発見しました。
追尾して発電システム全体で効率を上げるのかもしれません。HITで追尾なら2倍くらいの発電量になるかもしれません。
そこまでは良いとして、この記事のような「高効率」なシステムをアフリカで使う必然性があるのでしょうか? 高効率の利点は「面積が少なくて済む」という点にありますが、土地の余っている砂漠で面積を抑える必要があるとは思いません。アフリカで一番重要なのは安くて保守が容易なことだと思います。HITで追尾だとしたら、高くて保守負担のあるシステムなりそうで・・・。
私から見ると少し疑問の残るシステムですが、住友電工にはどのような勝算があるのでしょうね。ちょっと判りかねますが、これで注目を集めて、実際にはもっといろいろな太陽光発電を売るという手はあるかもしれません。
冷めた気持ちで健闘を祈ります。
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