1か月ほど前のニュースとなりますが題記のようなプロジェクトが紹介されていました(スマートな工業団地は実現可能か、山梨県で実用化調査を開始)。ここで使っている「スマート」という言葉は、エネルギー供給を多様化しかつ高度制御して使いやすくすることを意味しています。
このテーマはスマートグリッドやマイクログリッドと同じような概念のもので、これから再生可能エネルギーの普及に大いに関連してくるものとして興味を持っています(スマートコミュニティ)。このプロジェクトの取り組み図を見ても、やはり再生可能エネルギーの導入は大きなテーマとなっているように思います。
私が特に関心があるのは、再生可能エネルギーを絡めた上で、次の2点の問題にどのように取り組むのかという点です。
- 電力を安価に供給する方法があるのか
- 電力の供給安全性を改善する余地があるのか
まず初めの価格の問題についてですが、再生可能エネルギーは既存の電力より高価なものなので、そのまま導入するとどうしても電力コストは上がってしまいます。これを解決する方法なんてあるのだろうか?
確かに太陽光発電のコストは急速に下がりつつあり、10円/kWhも実現しそうな勢いです。しかし、太陽光発電はそのままでは不安定なので安定化させる必要があり、そのためにバッテリーなどを使うと既存電力のコストを上回ってしまいます。
ただ、バッテリーを使うと上記の2番目の供給安定性の問題を改善できる可能性があります。もちろん、コスト問題と供給安定性を同時に解決するのは簡単な話ではありませんが。
これまでも同様な取り組みがあったと思いますが、なかなかこれを解決することはできませんでした。このプロジェクトではどのような結果が出るのでしょうか。
そんなに簡単に答えが出る問題とは思っていませんが、何らかの成果が得られるでしょう。焦らずにこのような取り組みをいくつも積み重ねていって、少しずつでも再生可能エネルギーの普及が進んでいくことを期待しています。
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