ソーラーフロンティアが海外市場から国内市場へ軸足を移し(太陽光の海外比率が最も多かったソーラーフロンティアが受注停止)、しかも高付加価値製品の営業を重視する方針(ソーラーフロンティアが戦略転換、高出力、超軽量パネルを製品化へ)に戦略を変えるようです。
やっぱり太陽電池は付加価値の低い製品なのですね。数年前から中国に大量生産で低価格攻勢をかけられて、その傾向が出ていました。パナソニックのHITのように、何とか高付加価値化で対抗できて欲しいなと思っていましたが、ソーラーフロンティアも高効率化と超軽量太陽電池で対抗してきました。
これまでソーラーフロンティアは結構強気だったような印象があったのですが、普通のパネルでの対抗は難しかったのですね。新戦力として出される超軽量太陽電池はステンレス薄板上に作ったもののようです。
ガラスを使うのに比べてステンレス薄板は高価で、しかもCIS特有の集積型の太陽電池を作るためには絶縁膜形成などの処理しなければなりません。また、軽量化のためにカバーには樹脂製フィルムを使うようですが、対候性のある樹脂は高価になると思います。
新しい太陽電池は厚みが1.5mmで重量は1/3になり、超薄型・軽量化には成功していますが、かなりのコストアップになりそうな気がします。高付加価値化でコストをカバーしたいところですが、CISは効率で結晶Si系に負けていますから、あまり高い設定にはできないでしょう。
このような超薄型、超軽量太陽電池は昔から期待されてきましたが、高いお金を払ってまで使える市場がどれだけあるのかまだ良く判りません。少し高いぐらいなら良いのでしょうが、今の太陽電池はかなり安くなっていますので、難しいのではないでしょうか。2019年に市場投入のようですが、どれぐらいの価格になるのか興味深いところです。
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