日本の太陽光発電のコストも下がってきて、ほぼグリッドパリティになっているようです。グリッドパリティとは電力会社から買っている電気代と発電コストがほぼ同じになっているということです。電力会社の電気代の単価の算定や、太陽光発電コストの計算方法が人によって微妙に違うことから多少の違いはありますが、住宅用太陽光発電でグリッドパリティが2014年から2016年ぐらいで達成されるようです。
2014年だとすると既に達成されているということになります。確かに太陽光発電をkWあたり三十数万円で作ると1kWhあたり二十数円ぐらいになるでしょう。更に太陽光発電システムの価格が下がると電力会社から電気を買うより太陽光発電の電気を使う方が安いということになります。
もっとも、太陽光発電は不安定なのでバッテリーなしには使いたい時に使うというわけにはいきません。だからと言ってバッテリーを入れると高くつくので、実質的にはまだ電力会社の電気より安いとは言えないでしょう。このような背景から、最近のバッテリーを使ったHEMSの話も盛んになっているようです。
この話は2019年問題とも関連します。2019年には太陽光発電の高値買取りが始まった2009年から10年が経過し高値買取りが終了します。その後の買取りがどうなるか分かりませんが、おそらく安い価格で買取りが継続されるでしょう。そうなるとユーザーは安くても売電するか、バッテリーを導入して自家消費するかのどちらかを選択することになります。
このようにして太陽光発電とバッテリーを組み合わせて自家消費する市場ができてきて、更に太陽光発電やバッテリーの価格が下がると、もはやFITなしに太陽光発電が普及する道ができてきます。
その最初の一歩として、太陽光発電のグリッドパリティが達成されました。
今はFITで発電した電気を電力会社が高く買ってくれますので、バッテリーを入れてもあまり意味がありませんが、太陽光発電のコストはさらに下がるでしょうし、バッテリーのコストももっと下がるでしょう。FITで早く市場を広げ、コストダウンが進むことが望まれます。
「やはりコストが最大の課題」シンポジウムでもその声は強く聞かれました。
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