夏バテと称してずっとブログをサボっていますが、最近は少し涼しくて、ちょっとは書く気が起こりましたので、サボっている間に見つけた記事について書きます。見つけた記事はマイナーなものですが、大阪大学の発見した「太陽電池のコストを低減、反射防止膜を不要にする新手法」というものです。ただ、技術の細かい内容に触れる気はありません。
太陽電池の反射防止膜の技術なんて既に確立したもので、新技術の発見があるとは思いませんでしたが、記事を見ると従来とは全く違う方法でコストを大幅に下げることができるようです。記事では太陽電池のコストを大幅に下げる(2割)ことができるように書いてありますが、実際には反射防止するところのコストを下げることができるだけで、全体コストに対するコストダウン効果は限られたものになるだろうと思います。
また反射防止は既にどの太陽電池にも適用されていますので、この技術を用いたからといっても、太陽電池の効率が向上することはほとんど期待できません。
そうするとあまり面白くない技術のようにも見えますが、新しく提案されたナノクリスタル技術と言うものが面白く感じました。下図のように、表面を微細な構造に変質させ、光を吸収してしまおうというものです。
表面に微細構造をつけると反射防止できることは従来から知られた技術ですが、ナノクリスタルという技術で簡単に作れるというところに魅力を感じますね。いろいろな応用が利きそうな気がしますが、シリコン以外には適用できないのかな?
もっとも、ナノクリスタルと言う言葉は既にあり、そのナノクリスタルと紛らわしい点がヤッカイですね。これまでに知られているナノクリスタルは極めて小さな粒径の結晶が緻密に集積した材料のことで、この記事の構造とはかなり違っています。太陽電池でも既にナノクリスタルシリコンとアモルファスシリコンを多層化した構造の電池が作られたりしています。今回発見されたナノクリスタルは全く違いますね。新技術発見は良いのですが、名前、何とかならないかな・・・、まぁ、大した話ではありませんが。
さて、またしばらく夏バテに戻ろうかな・・・。
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