昨日の続きです。このシンポジウムは12日、13日の2日間行われ、12日はビジネス的なこと、13日は技術的なことでまとめていました。そのうちの12日について・・・
まず全体的な印象として、「太陽光発電は基幹エネルギーになることを目指す」というのが全面的に出ていたと思います。具体的には設備容量として2030年に100GW(1億kW)、2050年に200GW(2億kW)を目指すJPEA目標(下図)がかなり現実的になってきたようです。これは今年海外で太陽光発電コストが3円/kWhを切ったことから、経済的に既存電源と十分に対抗できる目途がたったからだと思います。太陽光発電のコストが下がったことは強調されていました。
一方、ビジネス面では2019年に最初のFITユーザーが高値買取り期間終了になる2019年問題が注目を浴びていたようです。FIT買い取り期間が終了しても、ほとんどのユーザーは投資を回収しているので、その後の発電コストはタダになると見られます。その人たちに自家消費のための蓄電池を売るというビジネスがまず考えられますが、更にアグリゲーションビジネスが可能になって来ると見られているようです。
アグリゲーションビジネスとは各家庭にある太陽光発電や蓄電池をまとめて管理・制御して、1つの大きな発電所のように運営する事業のことです(下図)。
今はIoTやネットワーク技術が発達していますので、数多くの小さな発電所や蓄電池を高度に制御することができ、このような事業が可能になってきたのでしょう。既に欧州ではアグリゲーションビジネスが行われているようなので、日本でも確実に行われるようになると思われます。このように未来の電力ビジネスが電子化されるということは十分に予想されますが、インターネットを使って制御されるとなると、私などはちょっと怖い気もします。その辺りについては何も言及はありませんでした。
また住宅太陽光発電のように電気を作り出し、消費するユーザーのことをプロシューマーと呼ぶようです。アグリゲーションビジネスでは多くのプロシューマーの間で電力取引されるわけですが、この取引の管理にブロックチェーンが使われそうです(下図)。
ブロックチェーンと言うとビットコインの制御に使われているプラットフォームですが、もうこうなると私にはついて行けません。とにかく、アグリゲーションにせよ、ブロックチェーンにせよ、未来の電力取引がデジタルで高度化されるのだろうということだけは判りました。多分、AIも電力取引に使われるのでしょう。その高度化の引き金になるのが2019年問題のようです。
この際、AIとかブロックチェーンとか、勉強しようかな。
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