//
ソーラーフロンティアからの発表かマスコミ側の取材記事かわからないですが、ソーラーフロンティアが太陽電池を超低コストで生産できるようです(ソーラーフロンティア、太陽電池の製造コスト低減、世界一が視野に)。
記事を読むと現在の50セント/Wが40セント/kWになるということで、20%のコスト低減ということになります。また、このコストならば発電コストが4.6円/kWhになり、更にコスト低減も可能としています。ただ太陽光発電のコストはBOSといわれる電池以外のところのコストが大きいのですぐに発電コストの低下は難しいけれども、規模や設置方式などにより発電コストの低下は可能となっています。
この記事、難解ですね。
今の太陽電池は60セント/Wぐらいしているので、確かに40セント/Wは安くニュースになるでしょう。ただそれで発電コストが4.6円/kWhになるわけではありません。
太陽光発電システムの内、太陽電池以外のところがBOS(Balance Of System)と言われる部分で、全体のコストの内の7割ぐらいを占めています。太陽電池のコストが2割下がったとしても、残りの部分のコストを下げなければ4.6円/kWhは不可能です。この説明が不明確で、最後にいろいろ言い訳しているので難解な記事になってしまったようです。
全体の3割ほどの太陽電池のコストが2割だけ下がったとしても、全体のコストは6%下がるだけです。例えば、発電コストが20円/kWhぐらいとすると、これが18-19円/kWhになる程度です。それでも十分に魅力的ですが、記事の中にある「4.6円/kWh」や「超低コスト」という言葉は不適切だと思います。
とにかく良いニュースではあるのですが、発表が悪かったのか、記者の力不足だったのか、難解になってしまったようです。しかも4.6円/kWhなどという変な数値を入れてしまったので、誤解を招くような記事になってしまったのが残念です。
数字って独り歩きしやすいからコワイ。
最近のコメント