昨日、東京電力が頑張っているということに触れましたが、もう少しその点に説明します。
最初に私が「おやっ」と思ったのは、東電が電気の預かりサービスをするというニュースを聞いた時でした(へぇー、電気を預かってもらえるの 2月3日)。2019年以降、FITが終わった住宅太陽光発電は自家消費型へ移行していくと言われていますが、自宅にバッテリーのような嵩張る設備を置くのに抵抗があるユーザーは少なくないのではないか、と私は思っていました。そういうユーザーには、電気を預かるサービスはピッタリなので、東電は意外にニーズを良く掴んでいるなと言う印象を持ったからです。
そうすると、今度は新しい新電力事業を始めるというニュースがありました(東電が新電力作るってよ 4月9日)。 東電は既に電力小売りを別会社化していますが、それとは別に新しい電力サービスを始め、そこでは個人需要家同士での電気の売買まで可能にするようでした。これもFITの終わったユーザーのニーズをうまく捉えているような気がします。
東電がなかなか面白いことをやるなと思っていると、更に立て続けに、新電力事業にフィンテックの雄をヘッドハンティングして投入していたり(フィンテックの雄が電力取引に進出 4月17日)、NTTと組んで新しいサービスや事業展開を考えていたり(東電とNTTが再エネ利用促進で手を組む 4月20日)、と感心するニュースが続きました。
最初の電気の預かりサービスは別かもしれませんが、後の3つの話はいずれも新しい電力事業の中で行うらしく、それをもう少し全体的にまとめた解説がありました(「直流マイクログリッド」に現実味、再エネを直送!?)。「直流マイクログリッド」まで考えていたのですね。これには驚き。
とにかくこれらの一連のニュースから感じられることは、東電がかなりユーザーのニーズに近づいてきたということです。20年ほど前に私が太陽光発電の連系で東電さんと話をしていた頃は、随分と偉そうにしていてユーザーのことなんか考えそうにもない印象を受けていました。だから私は東電が嫌いでした(笑)。
それから考えると「随分変わったなぁー」と感じます。やはり事故が影響しているのでしょうかね。まぁ理由はともかく、これは良い変化だと思っています。そして、東電の新しい新電力事業についてこれから関心を持って見て行こうと思っています。
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