中国電力がいよいよ出力抑制枠(660万kW)いっぱいになったようです(中国電力が「出力抑制枠」に到達、中3社除き全社「無制限・無保証」に)。これからの申し込みは無制限の出力抑制を受け入れなければならないですが、認定済みがまだ相当残っているようです(270万kW)。これからは認定済み案件の稼働に市場が移っていくでしょう。
それはそうとして、この記事を見ると紛らわしいグラフがありました。下図です。
このグラフを見ると再エネ出力抑制が大量に発生しているよう見えます。いや、発生しています。グラフのタイトルは「2016.5.8 需給バランスイメージ」となっていますので、2016年5月8日にこのような状況が発生したのかと思ってしまいました。
しかし中国電力でそのようなことが起こったなんて聞いた記憶が無いし、グラフを見ると原子力がベースで稼働している??? 中国電力では原子力は稼働していません。また、再エネの出力がピークで600万kWを超えている??? 2016年での接続済み容量は400万kWも無いはず。いろいろ矛盾がありますね。どうも、このグラフは「2016.5.8受給バランス」のイメージであって実際とは異なるという気がします。紛らわしいグラフですね。
ここから先は私の想像なので正しいかどうか判りませんが、 中国電力は2016年5月8日の需要曲線を使って、その時に未稼働の原子力や再エネを全て稼働させたイメージでは、これぐらいの出力抑制を発生させることができる、ということを言いたかったのでしょう。ちょっと脅しのようなところもありますね(笑)。
実際には原子力は稼働していなかったし、太陽光もこの半分ぐらいしか稼働していなかったので、出力制御は起こりませんでした。
それにしてもこのグラフ、誤解を招きますね。それとも印象操作ですかね。このように何気なく掲載しているデータや記事でも、中身を吟味すると事実は印象とは全く異なることが良くあります。
記事は慎重に読むようにしましょう!
コメントを残す